星野リゾートの宿に泊まるなら、アクティビティは欠かせません。石川県の山代温泉にある「界 加賀」では、加賀藩前田家が守り育てた伝統文化や工芸品に触れられるアクティビティプログラムを多数用意。宿に泊まったその日から、旅の楽しみが一層豊かに膨らむ数々の体験を用意します。
|金沢文化と紅殻格子
星野リゾートの温泉旅館「界 加賀」は、1624年創業の老舗旅館「白銀屋」が文政年間(1818年~30年)に建てた木造の町屋造りを構えます。その特徴は、紅殻(べんがら・べにがら)という赤い顔料を塗った建物。これは寺社の赤い外観や金沢のお茶屋、浮世絵の顔料などにも使われ、防腐効果があるほか建物を華やかに見せられます。一般には弁柄と書きますが、北陸では紅殻が定着しています。
▲建物を華やいだ雰囲気に見せられる紅殻の外観は、宿の構えにぴったりです。
江戸時代に創建された建物を見るのもアクティビティのひとつ。格子を使った町屋造りが、ノスタルジックな風情を醸します。
▲窓に紅殻格子が組まれるのも金沢の文化。日が暮れると、室内から漏れる光が地面に交差して、絶好のフォトスポットになっています
|金継ぎに触れるプログラムで九谷焼のお土産作り
戦国大名や豪商の間で開花して、今も金沢で盛んな茶の湯文化。お茶会では九谷焼の茶器が使われます。そんな茶器やお皿が割れると、新しい命を吹き込むのが金継ぎです。「界 加賀」のアクティビティ「金継ぎに触れるプログラム」は、九谷焼の破片を金継ぎでつなぎ、イヤリングなどを造る体験です。
▲「器は料理の着物」とは、九谷焼を学んだ北大路魯山人の言葉
「界 加賀」の前身だった白銀屋に逗留し、九谷焼を学んだ美食家にして料理家、陶芸家でもある北大路魯山人が「器は料理の着物」と教えるとおり、器は料理を引き引き立てる要。そんな器が欠けたりひびが入った時、ただ補修するだけでなく、新たなアート作品として蘇らせるのが金継ぎです。
▲金継ぎ手習い体験とアクセサリー作りで使う九谷焼の破片
2021年2月から始まった金継ぎのワークショップ(有料)。割れた陶器を九谷焼の窯元から譲り受け、金継ぎを使ってイヤリングやピアス、箸置きなどを作ります。今回はイヤリングに挑戦。初めに好きな絵柄の破片を4つ選びます。
▲2つのカケラを接着剤で貼り合わせ、金を継ぐ部分に専用の漆を塗ります
特製漆は透明なので、見えるように紅殻の顔料を混ぜて塗っていきます。
▲筆の毛先に金の粉(真鍮粉)をつけ、指でトントン叩いて金継ぎ部分にふりかけます
▲色や柄の違う九谷焼の破片を金継ぎして、オンリーワンのイヤリングが完成です
金継ぎのワークショップは、チェックインの当日に体験を行い、完成品はチェックアウト時に受け取ります。とてもいいお土産になりますね
|加賀棒茶を愉しむ茶の湯体験
2021/12/12| TAGS: lifestyle
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