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水玉模様に染まる新宿!

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新宿の街に、ヤヨイちゃん現る! 誰もが知るランドマーク、スタジオアルタも水玉模様に!? 世界的な前衛芸術家、草間彌生氏のアートワークによるもの。夏の終わりの17日間、新宿がアートに包まれる。

未来をみつめて心を躍らせている「ヤヨイちゃん&トコトン」。目にした瞬間に思わず笑顔になってしまうほどの愛らしさ! ©YAYOI KUSAMA

 一大アートイベント『新宿クリエイターズ・フェスタ2013』は、2013年8月23日から9月8日までの17日間、新宿駅を中心に周辺全域のあちこちにアートスポットを出現させる。この新宿NSビルに登場した、草間彌生氏によるおなじみの人気キャラクター「ヤヨイちゃん&トコトン」は、バルーンアートの新作として初公開。

©YAYOI KUSAMA

 新宿区名誉区民でもある草間氏。スタジオアルタを水玉模様でラッピングした「LOVE FOREVER」はかなりのインパクト!  大きなハートマークと多数の水玉がスタジオアルタの壁面を埋め尽くし、世界に向けて「愛」と「平和」のメッセージを強く送っている。アルタビジョンには1日に約20回、水玉の映像が映し出される。

 

 

 また先頃、紫綬褒章を受章した、世界的なCGアーティストとして知られる河口洋一郎氏の作品も見逃せない。京王ブラザホテルそばの新宿ファーストウエストには河口氏の新旧作品が勢揃い。新作の音楽ロボット「Music Robot Fishy/演奏宙魚」や「Pipe Shelly/管宙貝」のみならず、河口氏が世界に知られるきっかけとなった「グロースモデル(The GROWTH Model)」*をはじめて実体化したカラフルなバルーン作品も展示されている。

1982年のSIGGRAPHにおいて河口氏が発表した自己増殖する造形理論「グロースモデル」を実体化した。©Yoichiro Kawaguchi

音楽ロボット「Music Robot Fishy/演奏宙魚」。残念ながら今回は音楽パフォーマンスは行わない。©Yoichiro Kawaguchi

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このほか、関西アート界を代表する現代美術家の椿 昇さんは、関東初上陸となる「マーマリアン」をお披露目。グロテスクな造形ながら、どこかかわいさを感じさせる。椿氏曰く “キモカワ” な巨大モンスターは、そのスケール感も含め必見だ。そして海外からの評価も高い写真家・森山大道氏の写真展、瀬戸内芸術祭などを手がけるアートプロデューサー・北川フラム氏監修の「都市のユーモア展」など、とにかく見応え十分!

北川フラム氏監修「都市のユーモア展」では、西新宿の高層ビル街に個性豊かで観て楽しいパブリックアートが点在する。(写真左)「足音」花田千絵 /(写真右)「Not losing to the Wind」伊庭野大輔+藤井亮介

 新宿センタービルなど4箇所には、全国の学生たちによるアート作品が新宿の街を彩る「学生アート・コンペティション」が、また旧新宿コマ劇場の仮囲いには子どもたちがライブペインティングで描いた壁画が登場。さらに映画イベント「Cine Festa Shinjuku」、新宿ワシントンホテルではアーティストがプロデュースした泊まれる美術館「The Arty Hotel」、西新宿思い出横丁と新宿ゴールデン街では呑み屋のカウンターにてアートが展開される「百鬼夜行プロジェクト」……などなど、かなりユニークな取り組みも。
 大繁華街・新宿ならではのアートを満喫して!

*グロースモデル(The GROWTH Model):
1982年のSIGGRAPHにおいて発表した自己増殖する造形理論

 

新宿クリエイターズ・フェスタ2013
2013年8月23日(金)〜9月8日(日)
http://www.scf-web.net


text::チバヒデトシ
(千葉英寿)
最先端の現代美術からデザイン・トレンド、今期のアニメや特撮まで網羅するクリエイティブ全般に鼻の利くジャーナリスト。ブログよりもFacebook、Twitterでのリアルタイムな特性に着目して、新鮮な情報を提供しつづけ ている。デジタルハリウッド大学大学院客員教授。

photo:Hiroshi Mashimo(Studio WINDS)
 


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