昨年永眠したグラフィックデザイナーでアートディレクターの中村誠氏の回顧展「中村誠の資生堂 美人を創る」が、昨日より銀座・資生堂ギャラリーで開催されている。
特に1950年代半ばから80年代にかけて数多くの資生堂の広告を手がけ、MoMA(ニューヨーク近代美術館)に作品がコレクションされるなど、世界的にも高い評価を受けている中村誠氏。
資生堂の伝統的なイラスト広告を写真広告へと転換させたことでも有名だが、その内容を細かく見ていくと、イラスト表現の伝統を色濃く受け継ぎながら、製版の工夫や大胆なトリミングなどの手法で、イラスト的な写真表現を追求していたことを見ることができる。
また、山口小夜子をモデルに起用した広告や、香水のシリーズ広告など、中村氏が手がけた傑作ポスターの数々も紹介。
その「間」や「気配」から感じられる美しさこそ、まさに「資生堂」というイメージだ。
企業のアイデンティティーを体現するアートディレクターとして、中村氏が生涯追求し続けた美の世界と、企業とデザインの豊かな関係を、この回顧展を通してぜひ体感してみたい。
1~6 AD,D:中村誠/Photo:横須賀功光 2、4、5 Model:山口小夜子
「中村誠の資生堂 美人を創る」
MAKOTO NAKAMURA, SHISEIDO AD ARTWORKS
2014年6月3日(火)〜6月29日(日)
11時〜19時 (日曜のみ11時〜18時)※ 毎週月曜休、入場無料
会場:資生堂ギャラリー (東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階)
http://www.shiseidogroup.jp/gallery/?rt_pr=tr144
主催:株式会社 資生堂/企画協力:柏木博(武蔵野美術大学 教授)
2014/06/04| TAGS: beauty
culture
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