(1)素材や作り方の追求によって、デザインに余白があり選ぶ楽しみを提案しているアイテム
|模様の出かたで異なる表情になる、大判の布にプリントされた鈴木マサル氏のグラフィック
「大きいって素晴らしい。用途の決まっていない、大判の布をワクワクしながら自由な視点で使ってもらえたら嬉しい」と語ってくれた鈴木マサル氏。
大判のグラフィックを展示したクウォーターリポートの展示ブースは、布を切りっぱなしのままで、そのまま垂らしたり、テーブルにかけたり、ソファーを覆って端を押し込んでたりと、模様の出方でインテリアの雰囲気が変わり、重ね使いしても面白い表情が楽しめました。
「気分に寄り添う」ファブリックとの付き合い方も、今後は日本でも広がっていく予感がします。
|工業的な素材の追求、自由に纏える国産ジュエリー・INSTANT JEWEL(インスタントジュエル)
日本の高い工業技術を世界に発信するにも「ファッショナブルであること」「マシンメイド(機械でつくる)こと」を前提に、素材の使い方や組み合わせを研究し、豊かな色彩や質感、異素材にまたがる多様なバリエーションを生み出しているヒップなブランドが「INSTANT JEWEL(インスタントジュエル)」。
その一つひとつがハンドメイドでは味わえない面白みに溢れています。会話のきっかけに役立ちそうなバネ製のある金属線でできた文章を作れるDICTIONARIESや、実験室のような展示会場もユニークでした。
|ヴィンテージビーズの素材に刻まれた時間を紡ぐように作られたアクセサリーブランド・tamas
希少なフランス製のヴィンテージのスパンコールやビーズを主に使用して、さまざまな表情を見せるブローチやピアスを展示していた京都発のアクセサリーブランド「tamas」。非常に繊細な色合いは、帯留めとして使う人もいらっしゃるとのこと。
国境も時間も超えて、使い方をゆだねる人工素材の美しさを生かしたカタチは、ため息の出る程の高いクオリティでした。
|ひとつひとつ異なる表情をもつ壁掛け時計Patina/Orb
国内外のデザイナーのパネルと、壁掛け時計のウォール展示をしたレムノス。
新作の安積 伸氏デザインによる「Patina/Orb」の特徴のある美しい質感は、富山県高岡市の伝統産業である真鍮鋳物とその表面への特殊な着色技術によってもたらされたもの。
伝統工芸師の方々によって製造されていて、従来ならばタブーともいえる、表情がひとつひとつ異なる仕上げに挑戦した今後展開が楽しみなアイテムです。
|古いビルの床のようなテクスチャー、好みの割れをつくれるコンクリートシート・mortar
クラフトレーベル”PULL + PUSH PRODUCTS.”のコレクションライン「mortar」は、主に建材として使用される「モルタル」を単なる“材料”として捉えるのではなく、“人の感覚を刺激する1つの要素”として捉え直すことをコンセプトにしています。
薄くひんやりとしたシートは驚きの素材感で、動かすことで出来るひび割れ具合を楽しむという提案が秀逸なこのアイテムは、インテリアデコールの幅を大きく広げる可能性を感じさせてくれます。
2015/07/07| TAGS: lifestyle
土橋陽子
きれいのニュース | beauty news tokyo