「女性」の視点で映画をみることは、たとえ生物学的に女性じゃなくても日常では出会わない感情が起動して、肌ツヤも心の健康状態もよくなるというもの! そんな視点からオススメ映画を紹介する【うるおい女子の映画鑑賞】。
第28回は2016年10月29日に公開された第3弾『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』のシリーズ1作目『ブリジット・ジョーンズの日記』(英・2001年)を紹介します。
出典:Amazon
独身、シングル、アラサー、ぽっちゃり、夜な夜なゲイ友と酒を浴びてはたばこをふかす女子、ブリジット・ジョーンズをめぐるラブコメ映画です。
|『ブリジット・ジョーンズの日記』
アメリカ人女優であるレニー・ゼルウィガーがイギリス英語をマスターし、体重を10キロ近く(!)増量して役作りをしたことも当時話題を読んだ本作。クリスマス~年末の愛に満ちた季節を、自宅のカウチでひとり懐メロを熱唱しながら、だっさいパジャマを着て過ごすという、女子力ピラミッドの最下層にいるブリジットを、レニーは愛嬌たっぷりに演じて彼女の代表作にして出世作となった一作。
ストーリーを簡単に言えば、堅物弁護士で面白みにかけるマーク(コリン・ファース)と、超絶イケメンで女が求めるデートや言葉をもれなく提供してくれるチャラ男ダニエル(ヒュー・グラント)の間でブリジットが揺れ動くという王道のラブコメです。
|「白砂糖男」ってどんな男性のこと?
2001年当時、枯れはじめ直前の男性(失礼!)が醸す、何ともいえない男の色気が満載のヒュー・グラントが、とても魅力的にダニエルを演じているのですが、このダニエルがまさに教科書どおりの「白砂糖男」。
「白砂糖男」とは栄養(愛)もないのにやたら体への吸収率がよく、さらには制御不能な中毒性があり、気づいたときには体を蝕んでいる危険な男のこと。体にも肌にも、精神にも良くないこともわかっていながら、きれいにコーティングされた菓子の類は食欲をそそり、そして口に含んだときの至福感は脳に刻まれ、女性をとりこにするのです。
【彼のために料理したら、鮮やかなブルーのスープができあがる女子力の低さ。。。】
「結婚」の二文字がよぎると、マークかダニエルかどちらを選ぶべきかの答えは明白。マークだってもちろん魅力的な男性なのですが、会う前にブリジットが入念にボディケアをして、下着をあれこれ考えるのはダニエルなのです。「きれいになりたい!」と女子を駆り立てる「白砂糖男」の威力はすさまじいものがあるというのは、女性なら誰でも実体験で知っているのではないでしょうか。
|まとめ
「結婚」「安定」「将来」「心の安らぎ」というワードが、自分のこころの中で正義を振りかざしはじめると、恋愛に慎重になりすぎて、シングル生活は長くなる一方・・・なんてことも。
ですがブリジットは、面白いほどにチャラチャラした「白砂糖男」(ダニエル)に盛大に振り回され、無防備な状態で恋愛を謳歌しています。そして「白砂糖男」に関わったたいていの女がそうなるように、ブリジットも例に漏れずボロ雑巾のような底辺を味わいます。
この映画が公開されたのは15年前! その時は何の気なしに観ていたけれど、今改めて観ると、あえて「白砂糖男」に体当たりで飛び込んでいくブリジットがあっぱれすぎて清清しくもあります。恋する女のはち切れんばかりのエネルギーが溢れ出していて、最近の恋愛は品行方正モードだなという人はバカらしく思えてくるはず。
アラサーだからこそ、負け犬だからこそ、恋愛にガードをかけずに謳歌していく。そんなブリジットの姿を見ると、忘れていた過去の恋愛とその高揚感を思い出して、恋愛スイッチがはいるかも?! 新作ももちろんですが、改めて第1作も“独りの週末”に鑑賞してみてはいかがでしょうか?
text:kanacasper(カナキャスパ)(映画・カルチャー・美容ライター/編集者)
編集を手がけた韓国のカリスマオルチャン、パク・ヘミン(PONY)のベストセラー メイクBOOK待望の第2弾『わたし史上いちばん”盛れる”♥ 秘密のオルチャンメイクⅡ』(Sweet Thick Omelet/DVD付/¥1,500・税別)が好評発売中。
top image出典:instagram
2016/12/02| TAGS: kanacasper
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