ロシアに滞在中、バーで、たまたま日本人駐在員と出会い、飲んだことがあります。
ロシアで何をしているのかを尋ねると「わいろの勉強」だと答えました。
私が冗談だと思って笑っていると、彼は実際にそのバーを覗きにやって来た警察官に近寄っていきました。
手の平にルーブル紙幣を隠し、彼と握手をすると、
警察官は悪びれることなくポケットに紙幣を入れ、私たちの席で一緒にビールを飲み始めました。
制服のまま。
彼は「バーから金銭をもらっている」と平然と答えました。
数日後、私はカメラを盗まれました。その翌日に帰国だったので
「保険会社に提出する書類(盗難届など)を準備することは難しい」とコーディネーターから言われました。
すると、ホテルのロビーで、あの警察官に出くわしたのです。
彼は警察に連絡をしてくれ、その日のうちに書類を用意することができました。
今の日本に住んでいると「わいろ」なんて、とんでもないと思います。
しかし、世界には、そういった風習が残っている国もしくは地域は存在し、
それがその国の潤滑油となっていることがあるのです。
自分が住む国、または自分の中にある「善悪」や「真偽」は別にして。
text:イシコ http://sekaisanpo.jp/
2017/10/06| TAGS: lifestyle
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