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女を振り回す男との顛末に見る運命の分岐点

女を振り回す男との顛末に見る“運命の分岐点”。先の見えない彼との将来に待つものとは?

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【うるおい女子の映画鑑賞】 第53回『ワン・デイ 23年のラブストーリー』(2011年・英)

 

「女性」の視点で映画をみることは、たとえ生物学的に女性じゃなくても日常では出会わない感情が起動して、肌ツヤも心の健康状態もよくなるというもの。そんな視点から今回は、アン・ハサウェイ主演の『ワン・デイ 23年のラブストーリー』(2011年・英)を紹介します。

 

出典:iMDb.com

 

「なぜあんなに聡明な女子があんなダメ男にはまって振り回されているのか?」女友達のそんなもどかしい状況を目撃した経験はありませんか? あるいは、モテ男で遊び人でイケメンの彼に、頭では「未来がない」とわかっていつつも抜け出せない自分。。。そんな男との恋の行く末が本作に描かれていますので、お友達にオススメしたり、ご自身で鑑賞することをオススメします。

 

 

 

|ストーリー

 

1988年7月15日、卒業式の夜、初めて言葉を交わしたエマ(アン・ハサウェイ)とデクスター(ジム・スタージェス)は意気投合しエマの家で一夜をともにするも“親友”として付き合っていくことになります。

 

 

実は、真面目で奥手なエマは在学中からデクスターに密かに思いを寄せていました。一方、デクスターはモテ男のぼんぼんで、エマのことを良き理解者として大切にしているので、悪びれもせず奔放な恋愛を続けます。ある年の7月115日、デクスターから結婚の報告を受けたときにエマは当然深く傷つきます。出会った日から23回、運命的な関係のターニングポイントが2人の間に訪れ、少しずつ愛とは何かを学んでいきます。

 

 

 

|愛すべきダメ男との将来がここにある

 

感動的な愛の物語ではあるのですが、ある程度スレてしまったアラサー女子としては正直「デクスターのどこがいいの?」と聡明で優しいエマが彼に入れ込む理由がいまいち理解できません。確かにカッコいいし、話してて面白いんだろうし、ぼんぼん特有の余裕と優しさが居心地がいいのでしょう。だけど、恋愛の先にある将来の伴侶としては、一生振り回されることが目に見えすぎていて、ダメ男にしか見えません。このデクスターというキャラを「愛すべきダメ男」と受け止める女姓は、もしかしたらダメ男に引っかかる可能性が高いのかも知れません。

 

出典:iMDb.com

 

でも、デクスターのような彼に惹かれる気持ちも分かります。彼と会っているときは最高にハッピーだし、会えるときはオシャレもメイクもがんばって外見に磨きがかかったりするものです。なので、ダメなモテ男との恋愛を否定する気はありませんが、その彼との将来が知りたい!という女子にはぜひこの作品を観ていただきたいと思います。突き進んだひとつの顛末がここにありますから。

 

 

 

幸せや愛の形は人それぞれです。ただ、穏やかな幸せが欲しいなら、一旦深呼吸して目の前の彼を客観的に観察して“運命の分岐点”を探してみるのもオススメですよ。<text:kanacasper(カナキャスパ)>


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