【うるおい女子の映画鑑賞】 第54回『もらとりあむタマ子』(2013年・日)
「女性」の視点で映画をみることは、たとえ生物学的に女性じゃなくても日常では出会わない感情が起動して、肌ツヤも心の健康状態もよくなるというもの。そんな視点から今回は、山下敦弘監督と主演・前田敦子さんのコンビも話題となった『もらとりあむタマ子』(2013年・日)を紹介します。
|あの人が“局地的に”愛される理由って?
ふと日常生活の中で「自分って性格悪いかも…」なんて思いつつも、「なんであの女の人が結婚できたんだろう」と思ってしまった経験ありませんか? 個人的にその謎をかすかに紐解いてくれたのが、この『もらとりあむタマ子』。
現代の独身女子を翻弄し続ける“愛され女子”なる言葉が浸透して久しいですが、ここには、たった1人の男に深く、長く愛されるであろう女の姿が映し出されています。前田敦子さんが演じる主人公のタマ子を見て、「この女、ありえない」と思うか、「なんか自分と似ていて愛おしいなあ」と思うか、自分がどっち側の人間なのかを確かめることができます。
|ストーリー
東京の大学を卒業したタマ子は、就職もせず、父親がスポーツ用品店を営む甲府の実家に戻り、お菓子を片手に漫画を読んだり、テレビを読んだりぐうたら過ごし、黙っていても食卓にならぶ父親の手料理をもぐもぐ食べる日々。当初こそ小言を言っていた父親も、タマ子の心地よいペースに巻き込まれていき季節はめぐり……。
|ニッチにウケる可愛さは“狙いめ”なのかも?!
タマ子の特性を活字化すると“愛され女子”には程遠いものなのですが、作品を観ているとタマ子が次第に愛おしく見えてくるから不思議。
自信のなさ、コンプレックス、それを乗り越えようとする意地らしさと不器用さ、それらのすべてを隠そうとはせず(もしくは隠そうとしてもバレバレ)に自然体で生活する彼女には、周りをリラックスさせてくれるオーラがあり、居心地のいい存在です。「これはある種とてもニッチな”可愛さ”なのでは?」と次第に思わせてくれます。
|「居心地のいい女」という需要を見つけよう
今の彼女、妻を選んだ理由を男性に聞くと「居心地がいいから」という回答が結構な確率で返ってくるもの。「居心地の良さ」は「相性の良さ」とも言い換えることができますが、タマ子のようにニッチな可愛げにも需要はあるのは確かで、ここにハマる男性が目の前に現れれば心強いはずです。
そんなことをこの作品を見ながらぼんやり考えていたのですが、タマ子タイプという自覚のあるシングルさんなら、ぜひ学生時代からの友人や、同僚、同期、共通の趣味仲間を棚卸しすることをオススメします。あなたの魅力は、一緒の時間を長く過ごしてもらうことによって、男性に理解される種類のはずなのですから。。。<text:kanacasper(カナキャスパ) top image:(c)2013 M-ON! Entertainment Inc.>
2018/01/21| TAGS: kanacasper
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