グルメに観光、ショピングにスパなど、小さな国にもかかわらず見どころ満載で充実の旅を愉しめるシンガポール。このシンガポールは毎年9月中旬になると、ある世界的イベントで1色に染まります。そのイベントが「F1 シンガポールGP」。
今回はこの「F1 シンガポールGP」の開催に合わせてシンガポールに出かけ、4日間に渡るF1観戦のレポートとともに、シンガポール在住のカルトナージュ講師・ミマさんに案内してもらったオススメのスポットを紹介します。それでは早速、初日の模様をチェックしてみてください。
|「F1 シンガポールGP」って?
F1は数ある自動車レースの中でも“最高峰”と称されるレース。2018年は世界各地のサーキットを転戦しながら全21戦でチャンピオンシップが争われます。
「F1 シンガポールGP」はF1初のナイトレースとして2008年に初めて開催され、2018年で11回目の開催。マリーナ・ベイ地区にあるサーキットの半分以上は市街地で、コーナーの数も23とF1が開催されるサーキットの中でも最多。また、道幅が狭いため追い抜きがしづらく、市街地の割には高速でレースが争われます。
さらに雨が突然降るなど東南アジアらしく天候が不安定なこともあり、毎年必ずセーフティーカー(事故やトラブルがあったときにレースのペースをコントロールする車)が出動するというエキサイティングなサーキットです。
▲スタート後の混乱も記憶に新しい2017年のレースハイライト
2018年のスケジュールは9月13日(木)夜〜9月16日(日)夜の4日間。9月13日(木)夜にピットレーンウォーク、9月14日(金)にフリー走行1回目(夕方)とフリー走行2回目(夜)、9月15日(土)にフリー走行3回目(夕方)と予選(夜)、そして9月16日(日)夜に決勝が行われました。
|宿泊は「JWマリオット ホテル シンガポール サウスビーチ」で
シンガポール・チャンギ国際空港(Singapore Changi Airport)に到着したのは朝5時30分ごろ。宿泊するホテルのチェックイン時間は15時のため、一旦トランクのみを預けにホテルへ向かいます。
今回宿泊したのは「JWマリオット ホテル シンガポール サウスビーチ(JW Marriott Hotel Singapore South Beach)」。
レジデンス、オフィスも入った2棟からなるビル“サウスビーチ(South Beach)”の中にあり、特徴的なデザインの建物は遠くからでもすぐに見分けることができます。また、館内の各所にアート作品が散りばめられたモダンな雰囲気も魅力です。
スーツケースを預ける際に「バスタブなしの部屋なら今すぐチェックインしても大丈夫ですよ」と親切な対応でしたが、連泊予定なので、当初の予定通りバスタブのある部屋(15時チェックイン)のままにしてもらい、街の散策にことにします。スーツケースを預ける手続き中、先ほどチェックインの対応をしてくれたスタッフが「昼12時ごろには清掃が済んでるので部屋に入れますよ。荷物は部屋に運んでおきますね」と声をかけてくれました。
▲こちらが今回宿泊した部屋
部屋はデスクとベッドの間が狭くそこまで広さはありませんが、クローゼットやミニバーなどの扉がすべて鏡張りになっているのと、白を基調にした抜け感のある空間で窮屈さは感じません。また、洗面所やトイレなどは広々としていて、希望のバスタブもあり快適でした。
朝食はホテル棟を出てすぐの場所にあるレストラン「ビーチ・ロード・キッチン(beach road kitchen)」が会場になります。
バイキング形式の朝食ですが、こちらがかなりの高クオリティー! フレッシュなサラダやフルーツ、色々な国の料理(味噌汁も!)、焼き立てのパンや焼き菓子、そしてケーキにソフトクリームまで多様なメニューがずらりと並びます。
また、その場で麺料理や卵料理を調理してくれるシェフも常駐。
どれも味は抜群、連泊しても飽きずに愉しめるので朝食付きでの宿泊がオススメです。
|サーキット周辺の移動はMRT(地下鉄)で
F1グランプリの開催日が近づいてくるとサーキット周辺の道路はコース設営のため交通規制されて車での移動が困難になるので、この時期の移動はMRT(地下鉄)が便利です。ちなみに「JWマリオット ホテル シンガポール サウスビーチ」はMRTの「エスプラネード(Esplanade)駅」の直上に位置するので、アクセスも快適なのも嬉しいポイントでした。
MRTを乗車する際は、都度切符を購入することもできますが、観光のことを考えるとチャージ式の“EZ Link Card”を購入しておくのがオススメです。バス料金も“EZ Link Card”で支払えます。
▲改札を通るときに表示される残金はデポジット(S$3)込みの金額なので注意が必要です。S$3を切ると赤字と判断されて改札を通れないので、券売機でチャージ(S$10以上)が必要になります
1点注意すべきはMRTの駅構内や電車は飲食禁止であること。ついつい日本での癖でペットボトルの水を飲みたくなりますが罰金の対象になりますよ。
また、F1グランプリ開催期間中の会場がオープンしている時間なら、入場ゲートで観戦パスを提示すればサーキット内を行き来することも可能です。
▲観戦パスはこのようなパッケージに3日分入っています(デザインは毎年変更)
▲こちらが観戦パス。ストラップのデザインが日によって変わります
場所によっては観戦パスを携帯していないと道路を横断できず、大きく迂回しなくてはならないこともあるので、街歩きする際はぜひ観戦パスを携帯して出かけるようにしてくださいね。
|チェンクインまでホテル周辺の観光へ
ホテルを出たのは朝9時前。まだまだ観光するには時間が早いので、ホテルの近く「サンテック・シティ・モール」2階にあるスタバに向かいます。
▲お土産人気NO.1! マーライオンぬいぐるみ(S$29.90)
しかもシンガポールでしか買えないグッズもあるので覗いてみてはいかがでしょう?
そして、この「サンテック・シティ・モール」の敷地内には人気のパワースポットがあります。それが「富の泉(Fountain of Wealth)」。
1995年につくられたこの大きな噴水で“あること”をすると願いが叶うと言われています。
1日に3回(10時〜12時、14時〜16時、18時〜19時30分)金色の輪の部分から噴き出る水が止まり、噴水の中央部分に進むことができます。そして中央の噴水に右手で触れながら右回りに3周する間、心の中で願いごとを唱えると叶うと言われています。ぜひ願掛けに訪れてみてくださいね。
続いて訪れたのは、ホテルから徒歩約10分(F1グランプリ開催期間中は道路が閉鎖されているため約20分)の「ナショナルギャラリー(National Gallery SIngapore)」。こちらでは入場料S$20で常設展、企画展とギャラリー内すべての作品を鑑賞できます。旧最高裁判所(1937年建設)と旧市庁舎(1929年建設)を改修した建物は、歴史的建築物の特徴を残しつつもモダンな印象。建物だけでも見る価値ありです。
旧市庁舎側の2階にある展示スペースでは、シンガポールに所縁のある作家の作品の常設で展示されています。作家の名前が分からない古い作品から現代アートまで多種多様な作品が並んでいて、フラッシュを使わなければ自由に撮影ができるので、気に入った作品と一緒に撮影なんてことも可能です。
▲こちらはMatthew Nguiの「Chair」という作品。ある位置から見ると1脚の椅子に見えますが、実はバラバラにパーツが配置されています
熱心に鑑賞しているとギャラリーのスタッフが「これはシンガポールのS$50札のデザインになっている作品だよ!」と教えてくれました。
全体的に落ち着いた色づかいの作品が多く、描かれているアジアの人々にはやはりどこか馴染みがあり心を惹かれます。
3階旧最高裁判所側にも常設展示があり、4階旧市庁舎側では企画展が2つ開催されていました。また、2017年には草間彌生展も開催されて大盛況だったそう。1階市庁舎側のミュージアムショップ「Gallery&Co」にも草間彌生さんの関連グッズが販売されています。
作品数がともかく多く、館内にはなんと9箇所もカフェやラウンジ、レストランがあるので、ゆっくり休憩をしながら1日中アートに浸るのもオススメですよ。
その後、遅めのランチということで「サンテック・モール」に戻り、色々な国の料理が味わえるフードコート「フード・リパブリック(Food Republic)」へ。
▲上:海南鶏飯の「Duo style set 」(S$10.80)、下:スパイシーな「Curry Chicken Noodle」(S$6.60)
ここにはシンガポールで人気のローカル店が集結していて、いろいろな味をリーズナブルに味わえるので、ぜひ利用してみてくださいね。
そんな遅めのランチをしていると、間もなく「サンテック・シティ・モール」内でメルセデスのドライバー2名(ルイス・ハミルトン&ヴァルテッリ・ボッタス)のトークイベントが開催されるとの情報を得て早速会場に向かいます。
▲イベント開催の約1時間前から観客で溢れていました
過去に4度もF1チャンピオンを獲得しているルイス・ハミルトンはイギリス国籍のトライバーということもあり、シンガポールでは特に人気の高い様子。そして、いざハミルトンとボッタスが登場するとさらに会場はヒートアップ!
トークショー終了後も2人のドライバーは丁寧にファンサービスを行っていました。
F1グランプリ開催時期はこうしたトークショー以外でも、「サンテック・シティ・モール」他、街の各所でオフィシャルグッズの販売ブースが設けられたり、オーチャード駅直結のショッピングセンター「アイオン(ION)」ではレッドブルのドライバー(ダニエル・リカルド)のトークショーがあったりと、色々なイベントがシンガポール各地(サーキット外)で開催されていました。
ぜひこまめに情報をチェックして、各イベント会場へも足を運んでみてください。
|世界最高峰のナイトレースの舞台裏を覗く「ピットレーンウォーク」へ
そして初日のハイライトといえば、何と言っても「ピットレーンウォーク」。F1グランプリ開催前日の夜に開催されるこの特別イベントでは、通常は入ることのできないサーキットのピットレーンを実際に歩くことができ、すべてのチームのマシンやメカニックたちの作業などを間近で見ることができるF1ファンにはたまらないイベントです。
19時30分開場ということで19時10分頃に入場ゲートに到着するように出かけましたが、すでに入場ゲート前には長蛇の列。
入場ゲートでチケットを提示し、セキュリティチェックを終えて入場します。
スタッフに腕に巻いてもらう“光るバンド”が入場の目印です。
グッズショップやさまざまな飲食店が立ち並び、ライブも開催されているので、まずは会場の雰囲気を満喫してみてください。
そしていよいよ21時15分に「ピットレーンウォーク」がスタート。係員の誘導に従ってコース内に入り、ピットレーンへと進んでいきます。
みんな、それぞれ応援しているチームのピットに釘付け。運が良ければピットの中まで入れてもらえる事もあります。
思い思いに楽しんだあとサーキットのメインストレート上で写真を撮影していると気分も上がってきて、明日から始まるF1グランプリへの期待感がますます高まってきました。
世界最高峰の自動車レースの舞台裏を覗く貴重な体験となるはずなので、ぜひ機会があれば「ピットレーンウォーク」へも参加してみましょう。
これにて1日目は終了です。次回は2日目の模様(F1 シンガポールGP1日目&観光情報)をレポートしますので、お楽しみに!!<text:yoko photo:beauty news tokyo編集部>
2018/10/21| TAGS: F1
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