グルメに観光、ショピングにスパなど、小さな国にもかかわらず見どころ満載で充実の旅を愉しめるシンガポール。このシンガポールは毎年9月中旬になると【F1 シンガポールGP】で1色に染まります。シンガポールのマリーナ地区を舞台に開催される【F1 シンガポールGP】はナイトレース。日中はシンガポール観光、そして夜はレースとおいしく楽しむことができます。
それではシンガポール到着から2日目。シンガポール在住のカルトナージュ講師・ミマさんに案内してもらった日中の観光にオススメのスポットを紹介します。
|多民族国家ならではの魅力たっぷり。個性ある街並みを満喫
シンガポールはマレー系、中国系、インド系、アラブ系など多民族が集う国家。プラナカン文化の「カトン」、「リトルインディア」、「アラブストリート」、「チャイナタウン」と様々な異国情緒が漂う街並みをコンパクトに散策できます。
この日はミマさんとともに、「カトン」→「リトルインディア」→「アラブストリート」の順で巡ることに。「リトルインディア」以外はMRTの駅から少し歩かなくてはいけない場所になるので、タクシーでの周遊がオススメです。
|プラナカン文化が息づく「カトン」
カラフルな街並みが魅力、プラナカン文化の「カトン」。まずは「クーン・セン・ロード(Koon Seng Road)」へ。プラナカン文化とは中国とマレーの文化が融合し、さらにヨーロッパの文化も吸収した20世紀初頭にピークを迎えた華やかな文化のことを指します。繊細なビーズ刺繍のサンダルやバック、パステルカラーの陶器、天然素材で着色された鮮やかでカラフルなお菓子といったシンガポール土産の定番品もプラナカン文化を象徴するアイテムです。
ちなみに地元の人たちの中には観光スポットといった認識がない人もいるようで、タクシーの運転手さんは「クーン・セン・ロード」を知らない様子。そこで近くの目印となる「ジュー・チャット・ロード(Joo chiat Road)」沿いのスーパーマーケットを行き先に指定して向かってもらいます。道が多少混雑していたこともあり、ホテルからタクシーで15分程で到着しました(料金はS$12.18 ※迎車チャージ含)。
クーン・セン・ロードを実際に目にすると、現在も住居として使われているためガイドブックに載っている印象よりも生活感があります(住人が建物を出入りすることも)。
その後「ジュー・チャット・ロード」に戻り、プラナカン雑貨などを扱うショップを目指して「イースト・コースト・ロード(East Coast Road)」まで歩きます。
その途中で搾りたてのオレンジジュースを販売する自動販売機を発見。
▲1杯S$2(S$1のコインしか使えないので要注意)。ジュースは1杯あたりオレンジ5〜6個分の搾りたて果汁が使用されています
▲蓋がついた状態で出てくるので備え付けのストローを容器に挿していただきます
新鮮で美味しくて暑さでバテそうだった身体がみるみる回復。その勢いで「イースト・コースト・ロード」沿いのプラナカン雑貨のショップを2軒を見て回りました。2軒ともガイドブックなどでよく紹介されているショップです。
▲外観もお洒落でフォトジェニックな雑貨店「Rumah Bebe」
▲「Rumah Bebe」と隣り合わせの「KIM CHOO」。こちらはお菓子などの食品と雑貨を販売しています
▲食品売場の奥にはイートインスペースもります
「KIM CHOO」の2階はアンティークギャラリーを兼ねた衣料や雑貨の売場があるとのことでしたが、なんとなく上がりにくく1階の雑貨のみを拝見。こちらでオシャレなお土産を見つけました!
▲マーライオンの形をしたスープ(1個ずつ箱に入ったものS $ 6.80、5個セットのものS $30)&マーライオン付きの紅茶(3個入りS $8.80)
他のショップではあまり見かけない商品で、とても可愛いルックスなのでお土産にオススメですよ。
その後「イースト・コースト・ロード」を進むと、シンガポールラクサの人気有名店「328 KATONG LAKSA」が。
看板には日本語で“人気の店 328 カトン ラクサ”と表記されていて日本人観光客もよく訪れているようです。店内で早速オーダーすると辛み調味料ともにラクサの入ったお椀が登場。
▲スモールサイズ(S$5.50)
麺は短く、レンゲですくっていただきます。エビのダシが効いたスープで評判通りとても美味しいラクサでした。
この「328 KATONG LAKSA」のすぐそばには真っ黄色な外観が特徴のヒンズー教寺院「スリ・センパガ・ヴィナヤガー寺院(Sri Senpaga Vinayagar Temple)」もあります。
寺院前の看板には“ALL ARE WELCOME”と書かれていましたが、真剣にお祈りをしに来たヒンズー教徒の人たちを目にするとなんとなく入りにくい雰囲気。カラフルなヒンズー教寺院はシンガポール各地にありますが、黄色1色の寺院は珍しいので、ラクサを食べた後にでも立ち寄ってみましょう。
その後「イースト・コースト・ロード」に戻りタクシーに乗車し、続いて「リトルインディア」に向かいます。
|インドの日常と生活文化を垣間見る「リトルインディア」
タクシーは15分程でリトルインディアの「セラングーン・ロード(Serangoon Road)」の入り口に(料金はS$11.62)。
タクシーを降りてすぐ目の前にあったサリーを扱う比較的大きめのショップに入ります。
クーラーがよく効いた涼しいショップ内ですが、たくさんの人が熱心にサリーを物色中で熱気さえ感じます。値段と品物を見比べながら奥へ進むと、安いものから高級なものまでとにかく品揃えが豊富。日本でサリーを着る機会は“ほぼゼロ”だと思いますが、身体に巻き付けていく布の長さは5mくらいあるので、お部屋のインテリアとして使ってもキレイです。
このサリーのショップを出てMRT「リトルインディア駅」を背にさらに「セラングーン・ロード」を進んでいくと、左手にヒンズー教寺院「スリ・ヴィラマカリアマン寺院(Sri Veeramakaliamman Temple)」があります。こちらは観光客の姿も多く、とても入りやすい雰囲気です。
▲靴を脱いで中に。入口には露出した肌を隠すために巻く布も用意されています
寺院内では色鮮やかなヒンズー教の神々が祀られています。
▲参拝者がかなり多く、列をなしてお祈りを捧げていました
寺院の奥に進んで行くと少し怖さを感じる姿の神様もいて、なかなかショッキングでした。
その後「セラングーン・ロード」をMRT「リトルインディア駅」方向に戻って「テッカセンター(TEKKA CENTRE)」に。
ここは生鮮食品や日用品を扱う巨大市場で、インド料理を提供する屋台も集合しています。
フレッシュな果物や野菜、魚、肉などなど、各店からあふれんばかりにディスプレイされています。
スパイスなどの調味料や缶詰を扱うお店では、使用する食材や好みの辛さに合わせてカレー用スパイスを調合してくれるサービスも。
▲カレー用スパイスは1袋でわずかS$2
市販のカレールーに大さじ一杯入れるだけでも本場インドの味わいを愉しめるので、ぜひ購入してみてください。
|いまシンガポールで一番アツい「アラブストリート」
続いては「アラブストリート(Arab Street)」に。タクシーがなかなか捕まらず、リトルインディアから歩くこと約20分でモスクが見えてきました。
ちょうどお祈りの時間に到着してしまったためモスクの中に入れず周辺のショップを見て回ることに。お祈りの時間はクローズしているショップもあるので注意が必要です。
観光スポットと化しているアラブストリートですが、この通りを越えるとシンガポールで今一番の注目ストリート「ハジレーン(Haji Lane)」になります。
カラフルな壁画やアーティスティックな装飾で包まれた狭い通りはとてもお洒落!
▲壁画を製作中のアーティストにも遭遇
この「ハジレーン」で立ち寄りたいカフェがこちらの「Selfie Coffee」。
好きなコールドドリンクをオーダーするとお店のスマホを渡されるのでセルフィーを撮影。その後しばらくして飲み物を受け取ると…
▲アイスカフェラテはS$8.50と少々高めの価格設定
なんと飲み物の上に約2㎝ぐらいの甘いクリームがのっていて、そこに自分の顔がプリントされて提供されるんです。
また、こちらのセレクトショップ「MONDAYS OFF」もオススメの1軒。小洒落た雑貨が並ぶ店内には日本人作家さんのアクセサリーもありました。
ここ「ハジレーン」には他にもフォトジェニックでセンスの良さげなショップが軒を連ねています。
ぜひお気に入りのショップやアイテムを見つけに出かけてみてくださいね。
その「ハジレーン」からMRT「ブギス駅」方面に5分程歩くと、アールデコ調の重厚感のある建築が特徴の複合ビル「パークビュー・スクエア(Parkview Square)」が。
ここの1階にあるシンガポール随一の人気を誇る雰囲気もカクテルの味も抜群のカフェ・バー「アトラス(ATLAS)」もぜひ訪れたいスポットです。
▲店内にそびえるジンのタワーは圧巻! 世界各地から集められた1000種類以上のジンは、世界トップレベルのコレクションとの評判
店内のいたるところにアート作品が飾られ、オリジナルのカクテルは見た目も美しく味も抜群です。
▲左 :The ATLAS Martini(S$24)、右 :Cold Brew G&T(S$24)
アフタヌーンティーも人気で、ミマさんによれば「予約必須」とのこと。ゴージャスな空間で優雅な気分でゆったり過ごしましょう。
|中秋節を祝う“生月餅”「SNOW-SKIN」って?
続いてMRT「ブギス駅」そばからバスに乗って、中国の伝統的な祝日“中秋節”(9月中旬)ならではの“ある品物”を求めて高級老舗ホテル「ラッフルズ・ホテル(Raffles Hotel Singapore)」へ向かいます。
“中秋節”の満月は「家族団欒、家族円満」を象徴し、中国系のシンガポール人はこの季節、満月に見立てた月餅を食べながら月見をするという風習があり、中秋節前になるとお互いに月餅を贈答し合う習慣があります。実際、この時期のシンガポール各地のホテルやデパート、ショッピングセンターでは、それぞれ趣向を凝らしたオリジナルの月餅が販売されています。
その中でも人気が高いのが「SNOW-SKIN」と言われる焼いていないモチモチとした生地に包まれた月餅。特に「ラッフルズホテル」のSNOW-SKIN(シャンパン・トリュフ味)は別格の美味しさと評判なのです。
▲ラッフルズ・ホテルの「Champagne Truffle」(8個入・S$76)。1個あたり約¥800と高級プライス
冷凍された状態で販売されていて、賞味期限は解凍後1週間。できれば保冷剤などをつけて冷たいまま持ち帰るのがベストですが、保冷剤の用意がない場合は日本への帰国ギリギリに購入して飛行機に預けるトランクに詰めて持ち帰るようにしてください。日本到着時にはほぼ解凍された状態になっているので、なるべく早めにいただくようにしましょう。
|シンガポールグルメの鉄板“チリクラブ”を予約必須の大人気店で
そして、あっという間に夕食の時間になり、シンガポールグルメの鉄板“チリクラブ”の大人気店「ジャンボ・シーフード・ギャラリー(JUMBO SEAFOOD GALLERY)」へ。
予約困難かつ予約しても90分の時間制限ありとなかなかハードルの高いお店は、18時過ぎの時点でほぼ満席状態です。
▲まずはタイガービールで乾杯!(4人以上で飲むならピッチャーがS$34とお得)
▲迫力のあるチリクラブ(S$96.80)
辛口のたれでくちびるがピリピリしますが、後を引く美味しさ。その他の料理も美味しく、ボリュームも満点で数人でシェアして食べるのがお約束。
▲今回オーダーしたメニューはミマさんによれば「ミニマムなオーダー」とのこと
“チリクラブ”以外にも色々なメニューも食べたい場合は、しっかりお腹を空かせて4人以上で出かけるのがベターですよ。
と腹ごしらえも十分にできたところで夜も更けてきました。いよいよF1サーキットへと向かいます。<text:yoko photo:beauty news tokyo編集部>
2018/10/28| TAGS: F1
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