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お茶ではじまりお茶で終わる中国茶の愉しみ方

お茶ではじまり、お茶で終わる。心身も冷え込む季節こそ取り入れたい【中国茶】の愉しみ方

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身も心も冷える季節は温かい飲み物をお気に入りのカップに入れてホッと一息つく時間を作りたいもの。古くからお茶の文化が家庭に浸透している中国では、1日のはじまりから終わりまで、さまざまな種類の【中国茶】を愉しむといいます。そこには、1日を健やかに、そしてキレイに過ごすヒントが詰まっていました。

 

 

 

|お茶ではじまり、お茶で終わる1日

 

2018年11月4日(日)まで、東京・銀座の「ノリタケ・大倉陶園 銀座店」では、日本の老舗磁器メーカー「ノリタケ」の器と、「Anonimo Design<アノニモ デザイン>」の上質なファブリック、料理研究家のウー・ウェンさんがセレクトした中国茶を用いて、テーブルセッティングを施した「茶とFabric・器」展が開催されています。

 

 

会場では1日の暮らしを6つのシーンに分け、それぞれのシーンに合わせた中国茶・ファブリック・器を組み合わせたテーブルコーディネートが提案されています。

 

▲料理研究家のウー・ウェンさん

 

お茶文化の発展した中国では「季節や日々の時間帯に応じてお茶を愉しむ」風習があるそうで、ウー・ウェンさんがシーン別に中国のお茶文化を紐解いてくれました。

 

 

 

|目覚めの朝 ~緑茶~

 

朝には、目覚めの一服を。中国では、お茶は薬とも言われるほどで、美しく静かな朝を迎えるにあたり、まずは一杯のお茶で身を清めるのだそうです。

 

▲爽やかに過ごしたい朝は、たっぷり飲めるように大振りで優しい色味のティーカップを合わせて

 

この時間帯には、体にたまっている老廃物を出し、利尿効果も高いとされる、龍井<ロンジン>などに代表される“不発酵の緑茶”がオススメとのこと。カテキンやビタミンも豊富で、空腹でも飲める瑞々しさと口当たりのやさしい味わいが魅力です。

 

 

 

|昼食 ~青茶~

 

仕事や家事、学業など、活発に活動する昼間は、やる気も出る反面、食後の眠気も生まれる時間帯になります。

 

▲青茶にマッチする、青モチーフの磁器を合わせて

 

この時間には、眠気覚ましや、元気をもたらすとされる“半発酵の青茶”が最適とのこと。鉄観音<テッカンノン>や凍頂烏龍なども青茶の代表例。特に秋が一番おいしいとされ、体によく響くと言われています。

 

 

 

|おやつ(アフタヌーンティー) ~菊花茶~

 

午後になるとお茶を飲んで一服したいと願うのは世界共通。ウー・ウェンさんも「お茶を飲みたい、と思えることは心に余裕がある表れ」と語ります。

 

▲ガラスの器に茶葉を入れお湯を注ぐと、まるで花が咲いたよう。見た目も美しい花茶には、フォルムと絵付けの上品な磁器、明るい色合いのファブリックが似合います

 

お茶とじっくり向き合えるこの時間には、デトックス効果や目の疲れをとり、お肌にもよいとされる“菊花茶”がオススメとのこと。やさしくフルーティで香り高い味わいが、午後の時間を豊かなものにしてくれます。

 

 

 

|夕食時 ~紅茶~

 

家族や友人が集まる時間には、誰にでも好まれる味わいの“紅茶”がオススメとのこと。

 

▲馬乗りや動物をあしらったファブリックがにぎやかな夕べの食卓を彩ってくれます

 

「お茶も人を選ばないのよ」とウー・ウェンさんも語るように、古くから中国では紅茶がよく飲まれているそうで、特に祁門<キーモン>などが有名です。

 

 

 

|食後 ~プーアール茶(若い物)〜

 

緑茶や青茶と異なり、完成した茶葉に微生物を植え付け発酵させたお茶がプーアール茶に代表される“黒茶”です。長期保存ができるため、10年以上もの年代物には高い価値が付けられますが、食後には2-3年ものの若い物がオススメとのこと。

 

▲食後のスイーツとともに。内側が白いティーカップに黒茶を入れることで色のコントラストも愉しめます

 

若い物は酵素の働きが特に高く、脂肪分解によりダイエット効果も期待できるといい、食後に飲むと効果的なのだとか。ただし「胃腸の弱い方は注意してくださいね」とウー・ウェンさん。

 

 

 

|就寝前 ~プーアール茶(年代物)〜

 

10年以上、中でも数十年のものは“ヴィンテージ”と呼ばれ希少価値が高いとされるプーアール茶ですが、そんな年代物のプーアール茶は漢方では血流がよくなるとされ、寝る前に飲むと安眠効果もあるとされています。また、胃を温めることにより、疲れがたまりにくくなったり、消化・吸収が良くなったりといった効果も期待できるそうです。

 

▲左上の円盤状の包み紙がヴィンテージもののプーアール茶。シックな器で夜のティータイムを演出しましょう

 

まるで漢方薬のようなテイストですが、飲んでいくうちにくせになる味わいとのことで、飲みやすく工夫された陳皮とブレンドしたものなどもオススメとのこと。ウー・ウェンさんは「数ある中国茶の中で1つ選ぶとすれば、間違いなくプーアール茶」と太鼓判を押していました。

 

 

古来から中国の人々の暮らしに根付いてきた【中国茶】。シーンに合ったお茶を選べば、より美味しくいただける上に、キレイ&ヘルシーにつながる時間まで演出してくれるはず。

 

 

ぜひお気に入りの器やテーブルファブリックと合わせて、日々の生活に取り入れてみてくださいね。<text:Ayako I.>

 

※お茶の効果・効用には個人差があります。また、妊娠中の方や小さなお子様には刺激の強いものもありますのでご注意ください

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