旧ユーゴスラビアの国の1つであったスロベニアは、イタリアやクロアチアなどの人気国に囲まれながらも、日本人にはまだそれほど馴染みのない国。ですが、その首都「リュブリャナ」は日本人にも好まれる要素がたっぷりで、ヨーロッパを周遊する際はぜひ組み込みたいところです。今回はそんなリュブリャナの町で訪問するべきスポット、そして伝統的なご当地グルメをチェックしてみましょう。
|お肉&付け合わせの盛付けが伝統料理
リュブリャナはスロベニアの首都といっても、スロベニアという国自体に日本人が一生の内に訪れる確率がたった2%なので、かなりマイナーな旅先と言えます。ご当地グルメに関してもそれほど知られているわけではありません。でも、スロベニアの料理は「日本人の口に合う」のです。こちらはスロベニアでよく食べられているお肉と付け合わせが一皿に盛り付けられたメニュー。
メインは真ん中にドンと置かれた大きな「ブラッドソーセージ」。付け合わせは「ザワークラウト(酢漬けキャベツ)」と「アイドヴィ・ジュガンツィ」という蕎麦がきのような料理となっています。ブラッドソーセージは日本ではほとんど見られない血液を原料の1つとして使っているソーセージで、スロベニアをはじめヨーロッパの国々で提供されることも多い一品。
正直かなり色合いも地味であまり美味しそうには見えないかも知れませんが、食べてみると臭みは感じられず、むしろその香ばしさがクセになります。酸味のある付け合わせと相性バッチリなので、ぜひ一度は試してみてください。
なお、スロベニアでは肉料理と付け合わせが一皿に盛り付けられた料理そのものが伝統料理。農夫の労働を祝祭日に労うために作られた肉料理の盛り合わせ「クメチュカ・ポイェディナ」もその1つで、提供している飲食店も多いので、食事の際には要チェックです。
|リュブリャナの町を「リュブリャナ城」から一望
リュブリャナで必ず訪れたいのが「リュブリャナ城」です。小高い丘の上にあって、町のほとんどどこからでも見えています。
下から見るとかなり高い場所にあるように見えますが、歩いて15分くらいで行くことができます。ケーブルカーを使えばさらに早く、数分で到着しますが、オススメは自然を見ながら歩いて登っていく方法。道中には苔むしている場所などもあり、景観を愉しみながら歩いていけます。
12世紀に建てられたとされるリュブリャナ城ですが、現在の姿が完成したのは16〜17世紀頃。まずその立地からもうかがえるのが、お城の屈強な造り。ヨーロッパのお城は貴族や王様が住むための豪華なものが主流のところ、リュブリャナ城は日本の戦国時代の城と同様に軍事的な要素が強く、近くで見るとその迫力に圧倒されます。
そして、お城の中にはレストランや礼拝堂などいろいろな施設がありますが、絶対外せないのが「展望塔」です。展望塔からは町を一望でき、天気が良ければ町の向こう側にアルプスの景色が広がります。
町中で最も目を惹くピンクの「フランシスコ会教会」が正面に見え、町の真ん中を「リュブリャニツァ川」が流れている様子もよくわかります。川にかかる橋がいくつもあるのも町の特徴の1つ。中でもフランシスコ会教会の前にある「三本橋」は旧市街と新市街をつなぐユニークなスポットとなっています。
|散策に最適!カラフルで可愛い町並み
お城からの景色を眺めた後は、実際に町の中を散策しましょう。ピンクのフランシスコ会教会が目立ちますが、その他の場所でもヨーロッパらしい美しい町並みを愉しめます。
こちらは三本橋から旧市街を南に少し下った辺り。左右にカラフルで可愛い建物が並んでいて、散策しているだけでも愉しめる場所です。1階は飲食店や雑貨屋などが多く、ウィンドウショッピングを愉しめます。
お城の展望塔から見えていた三本橋の周辺の景色も素敵です。川が緩やかに流れていて、多くの人が川沿いや橋の上を散策している様子はとても穏やかな雰囲気。夕方には町に明かりが立ち始め、より美しい時間帯となります。
また、リュブリャナは学生が多く住んでいる街でもあり、若者で賑わうモダンでおしゃれなカフェやジェラート屋さんが多く、町歩きに疲れたら気になるお店で休憩してみましょう。
特にオススメが人気カフェの「Lolita」。店内の雰囲気もいいのですが、ケーキのレイアウトなども可愛く、カフェやスイーツ好きの方には確実に立ち寄って欲しいお店です。
こちらはスロベニア北部の有名なスイーツ「ブレッド・クリームケーキ」です。
カスタードクリームと生クリームをサクサクのパイでサンドしたもので、リュブリャナでもぜひ食べておきたいスイーツと言えるでしょう。
まだまだ日本人には知られていないスロベニアの首都・リュブリャナですが、町自体がコンパクトで交通の要所であるリュブリャナ駅から観光地はどこも徒歩圏内と散策しやすいので、“ヨーロッパ旅の穴場”と言えます。
町全体の空気感も都市の忙しさはほとんど感じられないので、ゆったりとした気分で過ごせるはずです。ちなみにリュブリャナのシンボル的な存在とされているのは力や勇気の象徴とされている“ドラゴン”。グッズや像など町のいたるところで見られるので、ぜひ探してみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>
2020/05/03| TAGS: lifestyle
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