中国から精進料理としてお寺や宮中に伝わった豆腐と湯葉。周囲の山々から地下水が集まる盆地の京都は、美味しい水に恵まれた豆腐と湯葉が名物です。そこでOMOレンジャーがおすすめするお店の中から、川床で楽しめる豆腐料理の専門店「豆水楼」にうかがって、豆腐尽くしの会席料理を頂きました。
▲路地奥にたたずむ「豆水楼」は、大正時代のお茶屋をリフォームした建物。店内もノスタルジックな雰囲気です
コース料理の「高瀬川」。前菜は、小鉢に入った玉蜀黍豆腐と、イチョウの葉をかたどったとんぶりの豆乳寄せ。甘辛い味付けのアマゴの南蛮漬けに、サツマイモをレモンで煮込んだ丸十などが添えられます。
▲前菜は「玉蜀黍豆腐ととんぶりの豆乳寄せ」
「汲み上げ湯葉のお造り」は、カボチャの千切りやラディッシュ、蒟蒻などが添えられて、お造りとしてただきます。温めた豆乳の表面に湯葉が張る前のものをつまみ上げた「汲み上げ湯葉」は、コクのある濃厚な味わいです。
▲お刺身のように食べる「汲み上げ湯葉のお造り」
豆水楼の名物料理は、氷が敷かれたお皿の上に、真鍮の器で供される「冷やしおぼろ豆腐」。糸うにやほうれんそう、椎茸などが添えられて、つけダレでいただきます。特に、半年近く寝かせた調味料にカツオ出汁をくわえたタレは出色の味わいです。
▲豆水楼の名物「冷やしおぼろ豆腐」
▲「冷やしおぼろ豆腐」は、無料でおかわりができます
「生麩田楽」は、甘味のある濃厚な白味噌をつけた餅麩、ほのかに酸味のある赤味噌がついたよもぎ麩、さらにくるま麩をもどした味噌がけ豆腐の3つの味。もっちとした麩と味噌の組み合わせを楽しめます。
▲「生麩田楽」は、右から白味噌の餅麩、赤味噌のよもぎ麩、味噌がけ豆腐の3種の味
野菜の炊き合わせは、みずみずしい蕪とまったりとした味わいの茄子、彩りのいいアスパラなどが入り、比叡山延暦寺の門前町、坂本で栽培される黄色い坂本菊が舞う餡は、上品な出汁の味を堪能できます。
▲蒸しものは「野菜の炊き合わせ」
揚げ物は「たで塩」でいただきます。乾燥させたたでの葉を粉にして混ぜたたで塩は、塩の味がマイルドになり、鮎の湯葉包み揚げや揚げ野菜など、素材の味を引き立たせます。
▲野菜や湯葉の揚げ物
「湯葉のぱりぱり揚げ」は、香ばしく揚げられたコクのある湯葉が口の中で粉々になり、味と食感がクセになる一品。
▲湯葉のぱりぱり揚げ
〆の御飯は出汁茶漬け。カツオ出汁にサバ節をくわえた出汁は香りがよく、ふくよかで奥深い味わいを確かめながらいただきます。身体の芯に染みわたるとは、まさにこの味。スプーンがとまらなくなる逸品です。
▲存分に味わっておきたい「出汁茶漬け」
▲デザートは、豆乳と青りんごのシャーベット。まったりとした豆乳と、さっぱりとしたリンゴの味が絶妙のハーモニーです
<豆水楼 木屋町店> 京都市中京区木屋町通三条上ル上大阪町517-3
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2021/10/22| TAGS: lifestyle
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