客室にドーン!と置かれた路面電車の運転席。それが愛媛県松山市にオープンした【レフ松山市駅 by ベッセルホテルズ】のスペシャリティルーム。60年前に製造された伊予鉄「モハ50形」の運転席を再現し、引退車両から運転台やライト、座席など“ホンモノ”を移設。さらに客室やレストランからは、街を走る路面電車を見物できる鉄道愛いっぱいのホテルです。
|路面電車がホテルの客室に登場
伊予鉄道株式会社、通称「伊予鉄」は、郊外電車をはじめ、松山市内を走る路面電車と「坊っちゃん列車」、路線バスなどを運行しています。明治20年創業は、四国初の鉄道会社で、国内でも2番目に古い私鉄です。ホテルの11階と12階に1部屋ずつある「伊予鉄ルーム」には、「モハ50形」の1963年に製造された73号車と、1964年製造の74号車を再現しています。
▲ホテルは伊予鉄松山市駅に隣接(写真右の建物)
客室や2階のレストランからは、目の前を行き来する路面電車を目の当たりにできます。また、駅に隣接する「いよてつ高島屋」屋上の大観覧車「くるりん」は、松山城とともに市のランドマークとして親しまれています。
ドアを開けると、そこは伊予鉄に染まった客室。大きさなどの関係から実物の3分の2ほどにリサイズしたフロント部分を作り、そこへ実際に使われていた部品を取り付けています。宿泊は3名まで可能で、何度でも泊まりたくなる客室です。
▲まるで車体番号を思わせるルームナンバー <写真提供:レフ松山市駅 by ベッセルホテルズ>
▲鉄道ファン夢の部屋「伊予鉄ルーム」
▲伊予鉄ルームに再現された車両と同じモハ50形の78号車
現在も6両のモハ50形が市内を走っています。伊予鉄ルームに泊まったら、ぜひ乗ってみたいものですね。
▲運転台をはじめ、椅子や支柱ほか各部パーツは引退車両から取り外した部品で再現
▲使い込まれた運転台のリアルな質感。トグルスイッチやダイヤモンドカットされたマーカーレンズなど、ホンモノならではの雰囲気を楽しめます
運転台では、マスコンハンドルとスイッチ類が稼動するほか、ライトやブザーのオンオフなどが可能です
▲ブレーキシリンダーにかかる空気圧を示す圧力計
▲「マスコンハンドル」と呼ばれるマスターコントリールハンドルは、スピードの調整やブレーキ操作がおこなえます
▲74号車の製造銘板。好きな人には堪らないアイテムです
伊予鉄ルームの73号車と74号車は、大阪に本社を構えていた帝國車輛で製作されました。
|客室にも路面電車関連のグッズやパーツを用意
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2021/12/25| TAGS: lifestyle
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