8種類のスイーツとセイボリーに合わせたノンアルコールのモクテルは、ドライアップルを浮かべてオランダ名産のリンゴをイメージした可愛らしい一杯。ハイビスカスティーとリンゴジュースをベースにソーダとレモンを加え、ホエーシロップの柔らかな酸味が爽やかな、夏にピッタリの味わいです。
▲オランダ名産のリンゴをイメージしたペアリングモクテル
ちょっとしたアペタイザーとなる「タイガーブレッドバーガー」は、オランダ発祥のタイガーブレッドにジューシーなハンバーグとチェダーチーズをサンド。フェルメールの生まれた1632年ごろは海外貿易でスパイスが流通した時期。パティにナツメグやブラックペッパーなどを混ぜ込み、当時の時代背景に触れられるハンバーガーに仕立てます。
▲フェルメールが誕生した1632年ごろをイメージした「タイガーブレッドバーガー」
オランダで親しまれる「セモリナプディング」は、デュラム小麦を粗びきにしたセモリナ粉と牛乳を、ゆっくり煮詰めて焼き上げたデザート。シナモンの香りとセモリナ粉独特のもっちりした食感に、真っ赤なベリーソースがアクセントになる、優しい甘さのスイーツです。
▲オランダで親しまれているデザート「セモリナプディング」
自らの絵に多用したことでフェルメール・ブルーとも呼ばれる顔料「ラピスラズリ」は、当時純金と同じ価値があったと言われます。「真珠の耳飾りの少女」でも目を引くフェルメール・ブルーは、グレープフルーツやライチのピューレをゼリー状に固めたスイーツ「パート・ド・フリュイ」で表現。ハーブのバタフライピーで青く着色したグラニュー糖を、鉱石から作られるラピスラズリに見立てます。
▲フェルメール・ブルーを表現した「パート・ド・フリュイ」は、フルーツの爽やかさと濃い目の甘味がアクセント
フェルメールの代表作のひとつ「牛乳を注ぐ女」を題材にした「パンプディング」。パンの描かれた絵をヒントにした飾らないスイーツですが、牛乳を染み込ませた田舎風の「パン・ド・カンパーニュ」は奥までとろりとした口あたり。素朴な甘味を楽しめる逸品です。
▲「パンプディング」は、「牛乳を注ぐ女」に描かれた1658年から1660年ごろの庶民の食卓がヒント
「ワインゼリーシャーベット」は井戸水をまだ飲むことができなかった当時、水分補給としても親しまれたワインを使い、「紳士とワインを飲む女」に着想を得た冷たいスイーツ。芳醇な赤ブドウの風味はもちろん、ワインのさり気ない甘さ、酸味、渋みと、ゼリーシャーベットの爽やかさが複雑に混ざりあい、口に残る「パンプディング」の甘い後味をリセットします。
▲暑い季節にピッタリの「ワインゼリーシャーベット」
「スペキュラース・サレ」は12月9日の「ミラのニコラオスの日」やクリスマスに食べられるオランダのクッキー。近年「窓辺で手紙を読む女」が修復され、背後の壁からキューピッドが現れたことから、天使の姿に焼き上げています。長期保存が必須だった当時を再現するザクザクの食感です。
▲天使の姿をしたクッキー「スペキュラース・サレ」
甘いスイーツが続いた後は、オランダのパンケーキ「パンネクーケン」をいただきます。モチモチとした生地に、ハムや濃厚なゴーダチーズ、オランダ産ホウレンソウと古くから親しまれているチコリがのります。
▲オランダでは家庭料理として日ごろから親しまれる「パンネクーケン」
セイボリーとスイーツ8点の最後を締めくくるのは「タルトプルーン」。17世紀にオランダで出版された料理本のレシピをもとに再現。旬を迎える甘酸っぱいプルーンと、しっとりと甘いアーモンドの組み合わせが口の中に広がります。
▲セイボリーとスイーツ8点を締めくくる「タルトプルーン」
「真珠の耳飾りの少女」の青いターバンを模したケーキには、ヨーロッパの夏の定番ドリンク「エルダーフラワー・コーディアル」をイメージした2杯目のモクテルがつきます。エルダーフラワー(セイヨウニワトコ)を漬け込んだ自家製シロップを、マスカットジュースとソーダ、レモンで割り、ケーキの甘さをキリリと引き締める酸味と炭酸がアクセントです。
▲ペアリングモクテル「エルダーフラワー・コーディアル」は、甘いケーキにも合うキリっとした飲みごたえ
メインとなるスイーツは、ターバンをまとった少女のシルエットと印象的な真珠の耳飾りを表現したケーキです。
ターバンのトップはベージュ色をした優しい甘みのマスカルポーネクリームで、少女をイメージするバラの香りを忍ばせたローズクリームを包みます。その下にブルーベリーコンフィチュールを包んだ、ブルーベリーのクリームが入ります。青い部分は、ホワイトチョコレートと青い可食シートで表現。お皿には乾燥させたオレンジの皮が散り、一緒に食べると風味が増すアイデアです。
▲フェルメールの代表作「真珠の耳飾りの少女」のターバンを、大胆にケーキで表現
手作りされた飴細工の真珠を割ると、中からパッションオレンジのソースがあふれ出ます。クレープに絡めていただくと、クレープシュゼットとしても楽しめる。まるで絵画そのものを体験するような美しく上品なケーキです。
▲クレープは、真珠を割って中のパッションオレンジソースでいただきます
小さなスイーツとターバンのケーキは、淡い甘み、フルーツのさっぱりした甘さ、牛乳が加わる甘み、ビスケットのちょっと重い甘みなど、味や甘さのちがいや濃さを、物語のように楽しんでみてください。
|スイートルーム「第3章」
2022/06/29| TAGS: 2022夏
lifestyle
アート
アフタヌーンティー
お出かけ
グルメ
スイーツ
ドリンク
バー
フェルメール
ホテル
メズム東京、オートグラフ コレクション
モクテル
ラウンジ
レポート
旅
旅行
東京
竹芝
きれいのニュース | beauty news tokyo