五島列島エリアにある島の数は、なんと大小合わせて150を超えています。博多や長崎といった九州本土の都市から直接アクセスできる島もあるものの、島からさらに船に乗ってしか行けないような島がいくつも存在しています。
小値賀島の北側に位置する「寺島」や「納島」は、まさにそんな「島からしか行けない島」です。どちらも住人は50人にも満たない、本当に小さな離島といった風情ですが、無人島とはまた少し違った「島の暮らし」の一部に触れる機会となるので、チャンスがあれば日帰りで訪れてみることをおすすめします。
▲寺島の集落はまだまだ現役です
他にも、小値賀島周辺にある島の中で旅先としての人気が高いのが、島の東側に浮かぶ「野崎島」です。野崎島は世界遺産「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」を構成するひとつの島で、かつては野首(のくび)と舟森(ふなもり)という2つの集落がありました。現在でもその集落跡は残っており、島を訪問する人たちのお目当の場所となっています。それに加えて、自然の魅力も見逃せません。
▲「北崎展望所」からの眺望
というのも、野崎島の東部は火山活動によって形成された土地。現在においても、その名残を見られるのが、北崎展望所周辺です。湾のようになった断崖絶壁はかつての火口跡だそうで、「野崎火山火口跡」とも呼ばれます。赤い大地が広がり、海の青とコントラストを成す様子からは、火山の持つ大自然の迫力を感じることができます。
また、野崎島に住んでいる人はすでにいませんが、鹿が静かに生息しています。島内のキリスト教関連遺産や、自然景観を探して散策していると、島中のいたるところで鹿の姿を見かけることでしょう。野生の鹿ということもあり、人間に対してはかなり警戒心が強く、近づくと怖がらせることになってしまうので遠目から見守るようにしてくださいね。
地元の絶品グルメに自然景観、島からのさらなる船旅などなど。小さい島でありながら様々な魅力を持つ小値賀島。
ゆったりとした時間を過ごせるだけでなく、フォトジェニックで見応えがあるスポットも満載の小値賀島ならではの島旅をぜひ楽しんでみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>
2022/08/14| TAGS: lifestyle
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