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時短勤務は「2LDKからワンルームへの引っ越し」に似ていた【毎日が変わる片づけのワザ(104)】

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最近、同じチームの同僚から、「○○さんはいつも仕事を前倒しで進めていますよね。仕事が速いですね」と言ってもらいました。あまり意識していなかったけど…そういえば、確かに仕事を前倒しで終わらせることは常に意識しています。改めて考えてみたら、それは過去に時短勤務をしていたおかげだと気がつきました。

 

娘を産んで復帰後の数年は、16時、17時までなど、いわゆる「時短」で働いていました。さらに、そのときはまだリモートワークではなく、ノートパソコンは会社に置いて帰宅。家では仕事は一切できませんでした。

 

そのため、「いつ娘が熱を出して出社できなくなるかもしれない。明日また出社できるかわからない。会社にいる間にできる限り仕事を終わらせなければ!」という必死さは、今以上にあったかもしれません。

 

時間が限られているのなら、作業スピードを上げるしかない。当時は、短時間でいかに効率よく仕事をするか、そして品質も落とさず、雑にならずに納品できるか。そればかり考えていました。心の中でめざしていたのは某牛丼のお店(早い、うまい)。

 

時短勤務で働くことは、部屋にたとえると「2LDKの部屋(残業し放題)」から「シンプルなワンルーム(使える時間がぎゅっと圧縮された)」に引っ越したような感覚に似ていたと思います。限られた中に納めるため、日々工夫を積み重ねながら空間も時間もやりくりし続けていく。そして、気づいたら、

 

「基本的に仕事はためない。できる限り前倒しで終わらせておく」

「毎朝、その日にどこまで(仕事を)終わらせるか決めてから仕事を始める」

 

という、仕事をあふれさせることなく安定して続けられる習慣につながったような気がします。

 

今は時短勤務はしていませんが、リモートワークの日は7時くらいから17時の間に、その日やる予定だった仕事を終えることを目標にしています。せっかく自宅や自宅周辺で仕事をしている日も増えたので、娘と一緒に夕飯を食べたいからです。そうなると、時短はしていなくても、仕事のために使える時間は何時間なのかが自然と決まります。それをどう使うか考えることは、

 

「限られた時間をどう使うか決める」=「限られた収納に何をしまうかを決める」

 

整理収納の考え方に似ているような気がします。どちらも入る量には限界があるし、少しゆとりがある方が快適だという点も似ています。そして、ゆとりをつくるためには「何を捨てるか決める」のと同じように、「今日はこの作業はやらない」「ここまで終わったらいったん終える」と決めることも大切です。

 

スペースにゆとりがあれば、新しいモノを買っても収納できるのと同じように、時間にゆとりがあれば、急な仕事を受ける余裕も生まれます。冒頭の同僚(まだ独身の男性なので、比較的自分の時間が自由になる)からは、「どうやったら仕事を速く終えられますか」と聞かれたのですが、「19時にはPCを取り上げられて翌朝9時まで使えなくなる前提で、毎日仕事をしてみてください」くらいしか、わたしからは言えることはないですと伝えました。本当にそうだからです。

 

わたしがやったことは、毎日毎日、決まった時間の中で走れる距離を少しずつ伸ばしていっただけ。走り続けていたら、いつの間にか筋肉がつき、走るフォームも安定していくように、限られた時間内でも仕事のスピードを落とすことなく、一定の品質を保ち続けることができるようになってきたのかもしれません。

 

当時は「ああ、あと10分でいいから働きたい!」と後ろ髪を引かれる思いで会社から帰っていたし、きついと感じたこともありました。でも、今となっては、あのときに「短時間で働く」経験をしておいたことが今の働き方につながっていると思います。<text:なまけるための片付け/花太郎(整理収納アドバイザー) https://note.com/namake_kataduke


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