「最近、なんだか気分が上がらない」「理由はないけれど気分が落ち込みがち」そんな悩みをお持ちではありませんか?
20~40代は、仕事や家庭、人間関係のストレスなど、さまざまな要素が重なって心のバランスが崩れやすい状態にあります。「プレ更年期」ということで、ホルモンバランスの変化も重なり、メンタルがよりダメージを受けやすくなるのです。そこで今回は、メンタルが落ち込みやすい原因やセルフメンタル方法について紹介します。
|20~40代女性はメンタルが落ち込みやすい?
20~40代の女性がメンタルを崩しやすい原因は主に3つあります。
(1)転職や結婚など変化が多い
転職や結婚、出産など、20〜40代は人生における大きな変化が多い時期です。こういった変化は、喜びや期待感とともに不安やストレスをもたらします。
(2)ホルモンバランスの乱れ
女性にとって更年期は大きなホルモンバランスの変化が起きる時期。特にエストロゲンという女性ホルモンの分泌が減少します。これは身体的な変化だけでなく、メンタルにも影響を及ぼすことがあります。そのため、気分の浮き沈みやイライラ、不安感などがあらわれやすくなるのです。
(3)SNSなどの情報過多
現代社会では、SNSなどを通じてさまざまな情報が目に入ります。一見すると便利ですが、情報過多はストレスの原因の1つ。他人と比較することで自己評価が下がり、メンタルが落ち込むこともあるでしょう。
|「プレ更年期」のメンタルケアに必要なこと
そんな「プレ更年期」におけるメンタルケアのポイントは3つあります。
(1)睡眠の質を向上させる
良質な睡眠はメンタルケアの基本です。寝る前にはリラックスタイムを作って心地よい眠りを迎え、十分な睡眠時間を確保しましょう。快適な寝具を使って寝室の環境を改善することも効果的です。
(2)適度な運動を取り入れる
適度な運動はからだだけでなく、メンタルの健康にも大切。ウォーキングやヨガなど、自分に合った運動を選んで実践しましょう。長時間のランニングやきつい筋トレなど、翌日まで疲れを持ち越してしまう運動ではなく、からだを動かして心地よいと思えるものを選ぶのがポイントです。
(3)栄養バランスの取れた食生活を心がける
バランスの取れた食事はメンタルケアに欠かせません。ビタミンやミネラルが豊富な野菜や果物、良質な油やたんぱく質を含む食品を意識的に摂るようにしましょう。また、規則正しい時間に食事を摂ることも効果的です。
|「プレ更年期」のメンタルケアにおすすめの漢方薬
メンタルの落ち込みには、心療内科でも自然由来の治療薬とされている漢方薬がおすすめ。睡眠薬や向精神薬の副作用が心配な場合にも、漢方薬なら比較的副作用が少ないといわれているため安心して使用できます。
なお、メンタルケアには、
・気分の落ち込みを改善する
・ホルモンバランスの乱れを改善する
・血流をよくして自律神経の乱れを整える
・消化・吸収機能を改善してからだの内側から心を元気にする
といった働きをもつ漢方薬を選びます。漢方は心とからだ全体のバランスを整えるので、自律神経の乱れの改善が得意。自律神経が整うことで、メンタルが落ち込みにくい体質を手に入れられるでしょう。なお、「プレ更年期」のメンタルケアにおすすめの漢方薬が下記の2種です。
・不眠を伴う場合には桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう):心労が重なることで弱った「心」の機能を高めて、精神を安定させることで自律神経を整えます。不安や不眠、イライラといった症状のほか、子どもの夜泣き、夜尿症、驚きやすい不安などにも効果的。疲れやすく興奮しやすい方に向いています。
・喉の違和感を伴う場合には半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):「気」のめぐりをよくして、精神を安定させることで不安や緊張を和らげます。ストレス性の胃痛や吐き気、不安、イライラにも効果的。気分がふさぎ、喉に詰まり感のある方に向いています。
ただし、漢方薬は体質に合わないと効果があまり感じられなかったり、まれに副作用が起こったりすることもあります。選ぶときは漢方に精通した医師や薬剤師に相談しましょう。なお、「心療内科や漢方薬局に行くのはハードルが高い」という方には、漢方に詳しいプロがAI(人工知能)を活用し、体質に合った漢方薬を処方してくれる「あんしん漢方」などのオンラインサービスがおすすめです。
プレ更年期のメンタルケアには、睡眠の質の向上、適度な運動、栄養バランスの取れた食生活をまず心がけることが大事。ぜひ今回の記事を参考に心とからだのバランスを整えて、健やかな毎日を送りましょうね。<薬剤師・藤田 佑莉(ふじた ゆうり)>
2023/08/11| TAGS: beauty
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