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【思考をキレイにする旅の仕方(389)】習っていた手話を旅先で初めて使う勇気

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手話を習い始めて約1年が経ちます。

 

旅先(正確には研修旅)のびわ湖で初めて使いました。

 

飲みに誘われたグループの中にろう者がいらっしゃり、飲み会の店まで隣を一緒に歩くことに。

 

 

「使うチャンス」と思いつつ、

 

でも、たいしてできもしないのに使うのもなぁと薄っぺらいプライドが顔をのぞかせ、

 

「人見知り」を言い訳に、しばらく黙って歩いていました。

 

 

しかし、彼も私に、あいさつしようか迷っていらっしゃる空気を感じます。

 

「何のために習っているんだ?」

 

もう1人の自分が叱咤しました。

 

 

思い切って、手を動かします。

 

「はじめまして。イシコです。今、手話を勉強しています。まだまだですが」

 

と……伝わったかどうかはわかりませんが、相手の表情が明るくなりました。

 

「今も勉強しているんですか?」

 

と聞かれます……たぶん。

 

「毎週金曜日に講座があります。難しいけれど手話は楽しいです」

 

と。

 

そこからは、彼が住んでいる場所(愛知県在住の方でした)の話、

 

逆に私は安八町の場所をお伝えしました。

 

 

飲み会中は席が離れたので、話すことはできなかったけれど、

 

彼は、いつも持ち歩いているであろうボードを鞄から出し、

 

筆談で他の方々と楽しまれていました。

 

 

飲み会終了後、店を出て、駅までの道すがら、再び2人並んで歩くことに。

 

後ろでは他のグループの方々が楽しそうに話しています。

 

「彼らは、満月の話をしています」とだけお伝えし、

 

その後は、満月に雲がかかっているので、明日は雨だということ、

 

それぞれの仕事の話など簡単な手話でやりとりを続けました。

 

夜道でも意外に手話は見えるものですね。

 

あの時間は一生忘れないだろうなぁ。

 

久しぶりのびわ湖名物「鮒ずし」の味と供に。<text:イシコ


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