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【思考をキレイにする旅の仕方(405)】臆病は悪いことばかりじゃありません

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「歳を経ると臆病になってきて……」

 

電話で様々な話をうかがっているうち、いつしか悩み話に。

 

様々な経験が逆に邪魔をするのだとか。

 

「臆病」を言い換えれば、「慎重」ですが、そういうことではないらしい。

 

なんとなくわかる気がします。

 

 

先日、会食までの空き時間に、ふたりと立ち寄ったクラフトビール屋でのこと。

 

常陸の地ビールをちびちび飲んでいると隣のグループの会話が耳に入ってきました。

 

女性2人と男性1人のグループ。

 

どうやら女性の1人はスポンサーがつくほどのスケーター(スケートボーダー)で、

 

スケーター専門のカメラマンの男性が質問しながら話を聞いていました。

 

「明日のことを考えて飛ぶようになってしまったんですよ」

 

スケーターの女性がぼやきます。

 

以前は、階段を飛びたい、この手すりに乗りたいだけで、怪我を恐れず、飛んでいたらしいけれど、今は、ついつい自分の技術許容を考えてしまい、

 

転んだ後の怪我を気にしてしまうようになってしまい躊躇する自分がもどかしくなったのだとか。

 

「そんなことを考えるようになったら、とても試合では勝てません。これからどうするか考えてしまって……」

 

とのこと。

 

 

僕は電話でぼやいていた彼に、その話をしました。

 

「臆病」を「慎重」に置き換えるポジティブさより、その話の方が、しっくりきたらしい。

 

自分の経験値、社内環境、家族のこと……様々な要因を考えると挑戦できなくなったということなのでしょう。

 

 

僕の場合は、元々、「臆病者」です。

 

「海外のひとり旅に行っているのに?」

 

いやいや、僕はバックパッカーでも冒険家でもありません。

 

飛行機チケットを購入し、ホテルを予約して、その街の片隅を歩きながら観察しているだけなのです。

 

ただ、

 

「この通りは危険そうだな」

 

といった臆病者ならではの勘は働くようで、旅先で怖い目にあったことは、ほとんどありません。

 

臆病は悪いことばかりじゃないんですよね。<text:イシコ http://sekaisanpo.jp/


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