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「成り行き任せの両親を反面教師に…」老後の資金計画。何から始めたらいいの?

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お金と老後の迷える子羊相談所(2) お金に無頓着の両親を反面教師にしっかり老後のビジョンを描きたい! でも、老後の資金計画って何から始めたらいいの?

 

今回も相談者は40代パート勤務のA子さん。今回は個人事業主の旦那さんも一緒です。毎月お金を無心してくるお金に無頓着なご両親を反面教師に、自分たちはしっかりと老後に向けての資金計画を立てていこうと決意したそう。でも、これまでは特に何も考えてこなかったそうで…。

 

そんなA子さん夫妻の、「40代半ばまで老後資金についてなにも考えてこなかった私たち。なにから始めたらいいか教えて!」というお悩みにアドバイスしてくれるのは、税理士法人フューチャーコンサルティング代表の税理士・小澄健士郎さんです。

 

小澄さん:私がいつでも念頭においているのが「人生100年時代」。さらに、100年時代と言われてはいますが平均寿命は年々伸びており、「平成20年生まれの方の約半数は107歳まで生きるであろう」と予測している統計もあります。つまり、今の若者は100歳まで生きるのが普通の社会に生きることになりますね。

 

Aさん:私たちもあと50年以上もあると考えたら、今からでも遅くはなさそうですね。となると、すぐに何か対策をしないとやはりマズそうですよね…。

 

小澄さん:そうですね。中でも一番重要なのが「老後の生活資金をどう準備するのか?」という視点になります。残念なことに日本の財政状況や、人口動態(少子高齢化)、そして大きな人口減少の実態を踏まえると、現在の社会保障が維持できる可能性は限りなく低い状況にあります。つまり、年金だけで生活していくのはとても難しくなるので、如何に収入を確保していくのか? そのことを考えると、「(1)長く働くことを考える」「(2)生活水準は上げない」という2つの視点が現実的な対応策となります。では、何から始めることが必要なのか?

 

(1)長く働くことを考える

 

現役世代の様にがっつりと働く必要はありませんが、老後もアルバイトでも良いので、年金収入を補填する収入の道を確保していく事はとても大切になります。そのためにも、何かしらの資格を取得するなど、手に職をつけておくことは助けになりますし、健康であるために食生活や運動習慣を身につけておくことも良いかと思います。

 

(2)生活水準は上げないことを考える

 

我慢した生活を送る必要はありませんが、なるべく生活水準を上げない方が、老後生活が楽になります。お金に頼らない、人生を充実させるための価値観を大切にする視点を身につけることをおすすめします。

 

A子さん:最近は「老後資金を投資で増やしましょう!」という情報ばかりがでてきて、そんな余裕がないから困っているのに…と思っていたので、生活水準を念頭に置きつつも、なにか続けられる仕事を探すというのは「なるほど!」と思いました。社会とつながりを持ち続けるのも良さそうですし。

 

小澄さん:そうなんです。もちろん、老後資金を投資で増やしていくという考え方自体はとても重要。しかし、投資をするには「種銭(元手)」が必要です。ちなみに仕事を長く続けるためには「お金のために我慢する仕事」だけではなく、「好きだからやる。費用対効果は良くないが、それがお金にもなる仕事を見つける」ことも大切になります。そのため、私のおすすめとしては、「お金を稼ぐ目的ではなく、好きだからやる仕事をなるべく早く見つける」こと。そして、「若い内はその収入を老後資金の為の投資に回す」。そして「老後はその収入を年金の足しにする」。そうすれば、老後資金の問題は随分楽になります。

 

A子さん:副業というのは、稼ぐことが目的かと思いこんでいましたが、長く続けられる仕事を探す事が目的で、そして、若い内はその収入を老後の為の貯蓄や投資に回すことで、更に老後が楽になるという事ですね。好きな事であれば、ストレスフリーですし、週末を有意義に過ごせそうですしね。まずは、アルバイトサイトをチェックすることから始めてみたいと思います。

 

▲監修:小澄健士郎/税理士・行政書士 税理士法人フューチャーコンサルティング代表。30代を目前に将来のことを考え外資メーカーの営業から、税理士をめざし独立したという異色の経歴の持ち主。北海道のラジオFMノースウェーブで、お金の話を、分かりやすく・楽しく伝え、人生をより前向きに1UPさせるきっかけを得る番組『1UP LIFE! 1UP RADIO!』に出演。番組はポッドキャストでも視聴可能。常に念頭においているのは『人生100年時代!!』。少しでも将来の不安を解消し、安心につなげるお手伝いをすることがモットー。


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