special reportスペシャルレポート

豊かな自然と一体になる唯一無二の滞在。【星のや軽井沢】で非日常を超えたひと時を

Twitter
LINEで送る

 

星のや軽井沢の客室は、分棟型の客室棟が宿泊エリア “谷の集落” に点在しています。集いの館を出ると、川が流れ、樹木が立ち並ぶ間を遊歩道に沿って、アサインされた建物へ向かいます。水と緑の美しい風景こそ、星のや軽井沢の見どころです。

 

▲息をのむほど美しい「棚田」の景色

 

集いの館を出ると、目の前には水が流れ落ちていく棚田が広がります。“棚田ラウンジ” には椅子やテーブルを用意。棚田の中にも憩いのスペースがあって、フォトスポットとしても人気です。ライブラリーラウンジの飲み物やお菓子を楽しめるほか、15時から17時までは「谷のひととき」としてキッチンカーが登場。和菓子が振る舞われます。

 

▲自然豊かな集落には川が流れ橋が架かります

 

集落では古くからその場所で育った樹齢の長い木々を残すことで、本来は森の一部だった星のや軽井沢をできる限り変えることなく残します。ムササビが通り道として利用していた木々も移動していないので、夜のとばりが降りるころ、木々の間を滑空する姿が見られるかもしれません。

 

|「水波の部屋」と水辺の風景

 

宿泊エリアには、1棟に5部屋ある建物などが点在していて、全部で77部屋を用意。客室タイプはそれぞれコンセプトが異なる「水波の部屋」、「山路地の部屋」、「庭路地の部屋」の3タイプ。全室テラスを備えたスイートルームで、谷の地形を活かした異なる景観が見られます。同じタイプの客室でも、1階と2階で間取りや内装が異なるなど、何度泊まっても新鮮です。

 

▲川に面した客室「水波の部屋」

 

星のや軽井沢を代表する客室「水波の部屋」。池や川に張り出すように建てられた水辺の客室は、非日常感たっぷり。他では体験できない唯一無二の景観と滞在を楽しめます。

 

▲「水波の部屋」のベッドルーム

 

今回宿泊した客室は2階で、寝室とリビングを利用して大人数でも利用できるように、仕切られています。ベッドのヘッドボードは和紙で装飾され、部屋ごとにカラーが異なります。

 

▲天井の小さな窓「風楼(ふうろう)」

 

2階の客室は天井が高く、梁が剥き出しになっています。「風楼」と呼ばれる小窓を開けると空気が循環し、夏はエアコンをつけなくても心地よい温度を保つことができる仕組み。敷地内に引き込まれた川は本来水力発電のためのもので、施設内の6~7割のエネルギーの一部を賄うほか、「風楼」などでエネルギー利用量を抑える工夫も施しています。

 

▲リビングルームの外には広いテラスがあります

 

クッションがたくさん置かれたソファーはベッドとしても利用できて、最大4名まで宿泊可能。全ての客室には時計やテレビがなく、窓を開ければ川を流れる水の音や森を渡る風の音、どこからともなく聴こえてくる鳥たちのさえずりが、リビング内で反響し、部屋いっぱいに満たされます。

 

▲テラスからの眺め

 

川には野生の鴨も泳いでいて、非日常感たっぷりの風景を見渡せます。

 

▲客室にあるヒバの湯船

 

宿泊したのは7月前半。バスルームには酢橘が置かれていました。ほかに林檎や生姜、5月は菖蒲湯を用意。年末年始はお酒など、季節や行事に合わせ置かれるものも変わります。

 

▲パウダールーム

 

星のや軽井沢では、客室の蛇口から出る水も含め浅間山麓の伏流水が利用され、美味しい水を飲むことができます。パウダールームにはアメニティーや基礎化粧品なども置かれます。

 

|山の景色に癒される「山路地の部屋」

 

集落でも山側の高台にある「山路地の部屋」。木々に囲まれた比較的静かな客室でリピーターに人気なのだとか。窓からは緑豊かな森の風景が望めます。

 

▲「山路地の部屋」2階

 

ベッドに寝そべりながら、窓から緑を眺められます。

 

▲リビングスペース

 

「山路地の部屋」は44平米ほどの広さがある定員2名の客室です。リビングにはゆったりと座れるソファーが置かれ、テラスにつながっています。

 

▲2階の客室からは「軽井沢野鳥の森」を一望

 

テラスから見渡せる「軽井沢野鳥の森」は、約100ヘクタールものエリアに年間を通じて80種類の野鳥のほか、ムササビやニホンカモシカが暮らしています。テラスで耳を澄ませてみると、そうした森の息遣いが聴こえます。

 

|大浴場で味わう深い深いリラックス

 

集落の中には宿泊者が無料で利用できる温泉大浴場「メディテイションバス」があります。利用時間は15時から翌日10時までで、ドライサウナ(70度から80度)と水風呂(入りやすい温度)も備える宿泊者専用の温泉施設です。このほか日帰り温泉施設「星野温泉 トンボの湯」では、宿泊者ならチェックインの前後でも無料で利用できるほか、9時から10時は宿泊者専用時間が設けられ、ゆったりお風呂を楽しめます。

 

▲池のほとりに立つメディテイションバス

 

メディテイションバスにはタオル類が用意されているので、部屋から手ぶらで向かいます。入口は鍵がかかっているので暗証番号を忘れずに。

 

▲「光の部屋」 <画像提供:星のや軽井沢>

 

“メディテイション(=瞑想)” の名のとおりリラックスするのが、メディテイションバスの目的です。光が差し込む真っ白な壁の「光の部屋」と、暗闇に包まれる真っ黒な壁と低い天井の「闇の部屋」が、狭いトンネルでつながって、光と闇の行き来で自律神経を整えて、リラックス効果を高めます。長湯ができるよう温泉は40度ほどとぬるめ。湯船の深さは90cmと深く、浸透圧で身体を休める効果も期待します。

 

▲メディテイションバスのテラスからの眺め

 

広いテラスには椅子が置かれ、湯上がり後に外気に触れて、のんびり過ごせます。目の前は川幅が広くなっていて、宿泊棟と水辺の風景を一望。16時ごろになると船を漕いだスタッフが、川に浮かぶ照明に灯りを点ける様子が見られ、のどかな気分になりました。

 

▲湯上りのお楽しみ

 

メディテイションバスのテラスでは、15時から19時まで無料のドリンクを用意。季節によってドリンクの種類が変わります。伺った夏の初めには地元のクラフトビール「軽井沢高原ビール」と信州産のリンゴジュースが冷蔵庫で冷えていました。美しい風景を眺めながら湯上りの1杯は格別でした。

 

|“谷の住人” として過ごす

 

浅間山麓の深い森に囲まれた「星のや軽井沢」。東を野鳥の森、西を星野の丘に挟まれた谷の底に位置していて、外界から隔絶した集落になっています。朝夕の食事はもちろん、カフェを訪ねたり、商業施設「ハルニレテラス」を覗いたり、何もせずに美しい自然を眺めたりと、暮らし方は様々です。

 

▲どこへ行くにも滞在着でOK

 

藍色の動きやすい作務衣。このスタイルでレストランやカフェなども利用可能で、16店舗が集まる「ハルニレテラス」にも入れます。肩から掛けている “お散歩袋” は財布やルームキー、星野エリアの地図が描かれた冊子を入れるにはちょうどいい大きさ。持ち帰りができるので、いいお土産になりました。

 

▲滞在中は集落を散策

 

紅葉する樹木が多く、秋の滞在は素晴らしい景色になるそうです。

 

▲メディテイションバスのテラスから見た集落の夜景も見事です <画像提供:星のや軽井沢>

 

▲朝7時。イチイの丘で1日をスタート

 

せっかく星のや軽井沢に滞在しているのですから、早起きこそイチ押しです。集落の西端にあるイチイの丘で、7時から始まる体操「のびのび深呼吸」は、参加する価値アリ。腹式呼吸を採り入れたストレッチ体操で、身体を目覚めさせる効果大。前日の19時までに要予約で、夏と冬では開催時間が異なります。

 

▲全身をストレッチ

 

清々しい空気を吸いながら、ストレッチをして身体を目覚めさせます。ふだんは使わない筋肉がほぐされ、身も心も活性した気分。マットの上にあおむけになって目をつぶると、鳥のさえずりがより際だって聴こえます。こんな体験は初めて。早起きは三文の徳? いいえ、お金には代えられない価値があります。

 

▲人気のフォトスポットで記念撮影

 

集落内のあちらこちらに椅子が置かれていますが、建築家の東理恵氏とランドスケープをデザインした長谷川浩己氏が、ここからの景色を楽しんで欲しいという場所に置かれています。自然とともにゆったり過ごす。そんな願いが込められた椅子です。

 

緑に目を癒し、鴨の家族が笑顔を誘い、自然界の音に耳を澄ます。ただそこにいて、何もしない。そんなひと時がかけがえのないものに思えてくる【星のや軽井沢】の滞在。いつもと違う旅のひと時を、過ごしてみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子 予約・問:星のや軽井沢 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyakaruizawa/


前のページへ

1 2

border