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絶景と美食体験。レストラン列車【丹後くろまつ号】で満喫する “海の京都”

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ランチコースは、天橋立で人気のレストラン「アンソンベニール」がプロディース。“海の京都を走る” をコンセプトに、宮津産の新鮮な魚や野菜など旬の地元食材を使い、和と洋を組み合わせたコース料理が運ばれます。

 

▲地元の木材をメインに使った、上質でおちついた雰囲気の車内 <画像提供:WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)>

 

内装は地元で取れたナラなどの天然木を使用。窓枠や床材、頭上の棚のほか、テーブルや椅子に木材が使われ、窓に架かるセンタークロスの幕やアンティークデザインのテーブルスタンドなど、和の要素も採り入れた上質でノスタルジックな雰囲気です。

 

前菜は、左上から時計回りに「スモークサーモンのパテ」、京丹後産のセイコ蟹を部位ごとに層にして蒸し上げた「セイコ蟹のテリーヌ」、ほうれん草を使った「フローレンス風キッシュ」、低温調理で仕上げた「鴨のロースト(胡椒風味)」です。特にセイコ蟹のテリーヌには、丹後半島でとれる “琴引の塩” だけを使い、蟹の旨味が口にふくらむ一品でした。

 

▲京丹後の多彩な味が楽しめる「前菜 – アンティパスト – 」

 

天橋立駅を出発すると、アテンダントが料理によくあう地酒や地ビール、ワインやジュースなどを乗せたワゴンを押して各テーブルをまわります。支払いは現金やクレジットカード、電子マネーなどに対応。

 

▲ドリンクの車内販売

 

与謝野町にあるリフレかやの里が、地元のフルーツで作る「みかんのじゅーす」を購入。濃厚な甘味やほのかな酸味など、みかんの味が口いっぱいに広がりました。

 

▲季節のジュースをチョイス

 

宮津駅を過ぎて少し走ると、天橋立の白い砂浜と松並木が横一文字に見えてきます。車窓から天橋立が見えるのはここだけです。

 

▲車窓から天橋立が見えました

 

お饅頭は丹後半島にある久美浜砂丘で育ったさつまいも「紅はるか」が使われ、中に海老などを忍ばせています。キャビアの乗ったさつまいもは驚くほど甘く、出汁の効いた餡にひたる和の味わいです。

 

▲「丹後の砂丘で育ったさつまいも饅頭」

 

魚料理は白身魚や海老を使ったムースにパン粉をまとわせて焼き、海老の殻を炒めた濃厚でコクのあるアメリケーヌソースでいただきます。バターの芳醇な香りと奥行きのあるアメリケーヌソースが絶妙で、あまったソースはパンですくって、余すことなくいただきました。

 

▲「海の幸ムースのアメリケーヌソースがけ」

 

メインディッシュ前のアクセントは、日本ならではの茶碗蒸しを洋風にアレンジした「海鮮豆乳蒸し」。雲丹やイクラなどの海鮮を使った冷製の蒸し物で、白い部分は豆乳をムース状にした優しい味わい。透明な餡がかかり、宝石のようなオクラやトマトが飾られます。

 

▲涼やかに仕上げた「海鮮豆乳蒸し」

 

ローストポークには、フレンチではなじみ深いキノコを使ったクリームソースに、かって日本三大ネギのひとつと言われた兵庫県中部のブランド “岩津ネギ” をくわえ、味の深さを感じるメインディッシュに仕上げています。

 

▲肉料理は「ローストポーク(岩津ネギときのこのクリームソース)」

 

▲京都丹後鉄道屈指のビューポイントと言われる奈具海岸で約15分停車

 

奈具海岸は、白い岩肌と松の木などの緑、そして青い海のコントラストが鮮やか。右手には30キロほど沖合に浮かぶ冠島と沓島(くつじま)も見えました。ここで最後のデザート「ドゥーブルフロマージュ」とオリジナルブレンド「丹鉄珈琲」が運ばれます。

 

|旅のクライマックス、由良川橋梁

 

今回の列車旅で、最も知られているのが由良川橋梁です。由良川の河口に架かる長さ約552mの鉄橋は、ちょうど100年となる大正13年(1924年)に完成。水面から約3m、線路も6mほどの高さがあって、一直線に伸びる美しい鉄道橋です。

 

▲青い川と空、赤褐色の橋梁とが美しいコントラストを織りなします <画像提供:WILLER TRAINS(京都丹後鉄道)>

 

「丹後くろまつ号」は橋の手前から徐行運転をするので、絶好のフォトタイム。水の上を走っているような気持ちになる特別感。非日常の景色をゆっくりと楽しめるほか、車両の前後から川を渡る線路の様子を見られます。

 

▲由良川橋梁を渡る丹後くろまつ号

 

人気の撮影ポイントが運転席横の窓。他のお客さんもいらっしゃるので、譲り合って撮影してください。右手のフロントウインドウからもいい絵が撮れます。

 

▲限定グッズの車内販売も行われます

 

旅も終わりに近づくとオリジナルグッズの販売も行われます。乗車記念やお土産におすすめです。

 

▲レストラン「アンソンベニール」オリジナルの焼き菓子

 

お土産に丹後くろまつ号をイメージした真っ黒なスノーボールクッキーをいただきました。

 

▲14時50分、終点の西舞鶴に到着

 

本格的なコース料理を楽しめる満足感いっぱいの列車旅になりました。

 

美しい海岸線や印象に強く残る由良川橋梁はもちろん、地元の素材を活かした美味しいランチのフルコース。続いて天橋立駅を16時5分に出発する「地肴コース」も紹介します。絶景と料理を楽しむ思い出深い旅のひと時を、ぜひ味わってみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:京都丹後鉄道 https://travel.willer.co.jp/train/tantetsu/

 

予約制レストラン列車「丹後くろまつ号」

料理:秋・冬のランチコース 期間:2024年10月から2025年3月までの金、土、日、祝 ランチコース時間:天橋立駅13:05発→西舞鶴駅14:50着 料金:大人1名¥14,500


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