FTPがチェンマイへ!希望の家でワークショップの巻

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サワディクラッ。東南アジアレポすっかりご無沙汰でしたが、言い訳はこちら!バタバタしてました▷ W(‘0’)W

 

8月の頭にチェンマイの”希望の家“を訪問したレポです。希望の家は親を麻薬中毒、貧困などで失った、タイ山岳民族の子供たちを保護し、教育の機会を与えるための養護施設です。

 

皆さんが良く知っているタイは、バンコクやプーケットと言った観光地ですよね?あそこだけ見ると、タイは立派な都市じゃん!って思うかもしれませんが、チェンマイより北部に住む山岳民族は、昔から国内での差別を受けて生活をしていました。

 

元々、移動焼畑耕作によって生活を行っていた山岳民族は、1989年にタイ政府によって出された伐採禁止令により、唯一の仕事の手段を失う事になります。それにより生活手段を求めてチェンマイに移住し始めた彼ら。しかしチェンマイは工業化に伴い、労働者が集中していたため、その頃には失業者が溢れる状態でした。もちろん山岳民族も失業者の対象です。元々、自給自足の生活をしていた彼らは、都市部の貨幣経済の暮らしにうまく対応できなかったり、独自の言語を話すため、コミュニケーションがとれなかったり。また、教育水準が低いため、就職に必要な技術を持っていなかったり、さらに当時は8割の人が、国籍を認められていなかったようです。

 

これらの社会的要因が山岳民族の都市部での就職を困難にしました。しかし、戻って焼畑耕作を行う事も出来ず、彼らはチェンマイにスラム街を形成し、そこで麻薬の売買や売春婦として生きて行く道を選んだのです。そうなれば皆さんも想像ができるように、麻薬中毒者がうまれ、売春婦間での病気が拡大し、子供を育てる事が出来なくなります。

 

その子供達を保護し、教育の機会をあたえるのが希望の家です。

 

様々な国の支援のもと、希望の家は成り立っていますが、僕のように個人でデザインの仕事をしている人間には、沢山のお金を寄付する事は出来ません。でも、僕の仕事を通して彼らに何かを伝え、希望を与える事は出来るのではないか….と思い、今回は公益社団法人シャンティ国際ボランティア会を通して、彼らにビーズのワークショップを行い、そこで作ったモノを日本で販売して、その収益を彼らの生活の財源とする事は出来るのではないか!と思い、こちらの施設に伺いました。

 

お金を与えるのではなく、彼らに仕事を教えて、生きていく力を教える。今回は大きな子供を対象にしましたが、それでもまだ10代。日本と比べると何故?って思う方も沢山いるでしょうが、前に話したような現実的な環境が彼らにはあります。今は学校にも行けているので、制作は時間の許す限りですが、モノを作る事や、それが日本で使われている事を伝え、それが喜びに変われば、希望を与えられるのではないか…大人になった時に選択肢が増えるのではないか、と思いチェンマイに行きました。

 

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下は5歳の子供がいます。彼らにはまだワークショップは出来ないので、猫と一緒に遊びましたwでも、ココナッツの実を削って顔を作ったり、子供らしいモノを工作していたので、何か方法がないか検討!遊びからデザインを生み出せ!フジタテ!!

 

 

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ちょっと大きな子達にはワークショップ!がっつり床でやってますw

 

ぶっちゃげた話をすると、フェアトレードって素晴らしい活動だと思うんですが、モノとして見ると、デザインが甘かったりして、個人的にはあまり好きじゃなんですよ。東南アジアの技術ってそこが素敵だとも思うんですが、都市で使う時にはマッチしない違和感がある気がしまして。だから今回は、形などのバランスは、鬼になって指導しました。でも、その作業自体が苦痛になるのは嫌だったので(仕事って楽しい事だけじゃないのはわかるけど、まだ子供ですから)、彼らが自分から生み出すものも見て、それを取り込みつつ今回は制作を一緒にしました。デザインする楽しさも感じて欲しかったので。

 

 

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作業に疲れると、子猫で癒しを◎さらりと山岳民族の服を着てる子供達は、超可愛かったです。子猫と一緒に日本に来ないかい?www

 

ワークショップ自体は2時間ぐらいを予定していたんですが、みんな結構楽しかったらしく、没頭して2日間行いましたwww先生がいるうちに、色々聞いて試したい!って思いが自ら生まれていたのは、感動しました。おかげで、個々の能力も見えてきたので、リーダーや検品担当を決めたり、分担作業のグループわけまで、出来ました。仕事としてのベースが2日間で自然と生まれてきたので、そこは凄く僕も嬉しかったです。

 

 

彼らと過ごした2日間。僕も勉強になりました。僕は自分の未来に、期待をせずに生きています。今の仕事は楽しいし、やっと生活も出来るようになってきました。でも、人生にはあまり期待をしていません。でも、彼らを通して夢を持つ事が出来ました。ありがとう。だからこれは、一度限りの事ではなく、継続する事が大切だし、今は子供の彼らが、将来どんな仕事をしていくのか、凄く楽しみです。

 

彼らが作った作品は、今年の12月にはお披露目出来ると思います。今回の活動に興味をもって下さる方がいましたら、いつでも僕にご連絡下さい▷ FUJI TATE P

 

作ったモノを日本でどう展開していくか、これが僕の日本での仕事です。

 

また、今回のワークショップや、アイテムで使用するビーズは、僕のデザインするブランド”PENTA“を展開するトーホー株式会社さまにご提供・ご支援をしていただきました。この場をお借りして、お礼を伝えさせて下さい。本当にありがとうございます。

子供と遊んで犬ちゃんも、ぐったり。。。チェンマイの山岳地方の景色は美しいです。

 

 

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さて、次回は….タイの山岳民族オンパレード!

モン族、アカ族、ラフ族…..オンパレードです!

わっしょい P


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